幼いころ、初めてセミやヘビの抜け殻を見つけた時のことを覚えていますか? 本体の姿形そのままにすっぽりと残された抜け殻を見て、本当に驚いたものです。

実はこの冬、北海道で新たな抜け殻が発見されました。その抜け殻の主というのが……こちらです。

『看板が脱皮???』
十勝で一晩で60センチ級のドカ雪があった先週
芽室町のYさんが撮影した非常にレアな雪紐です。
こんなの見たことありますか?
(@hajimenokondoより引用)

投稿者は、北海道のHBCテレビで夕方放送されている情報ワイド「今日ドキッ!」にて、天気予報を担当されている近藤肇(気象予報士)さん(@hajimenokondo)です。看板から見事に脱皮した雪紐。脱皮した後も、崩れることなく原型を留めているのが凄いですね。

この投稿を見た人からは「うお! なんだこれすごw」「すごっ」「これはすごい雪と氷の造形」「自然のなせる技ですか…2度見しましたww」「見たことないです」「すげ〜面白い」と、驚きの声が続々と。

また、多くのツイッター民が『雪紐』というワードに反応。初めて耳にした人も多いようで、「雪紐という言葉を今知った」「雪紐という単語が新たな学びであった」といったコメントも。

さらに、この状況を「脱皮」と表現したことについて「雪の脱皮かぁ、おもしろい!」「ヨイショッと抜け出そうとしてますね!!笑」「キレイに一皮むけてる笑」「ほ・・・本当に脱皮だ。すごいw」といった反応や、「すごい...すごい名前...」「今週の『ザ・タイトル!』」と、投稿者さんのネーミングセンスを称賛する声も多数寄せられていました。

気象キャスター歴16年という近藤さんも驚きの「看板の脱皮」。この現象について、さらに詳しくお話をうかがいました。

ツイ主さんに聞いてみた

―― 近藤様は気象予報士さんということで、さまざまな現象を見てきているかと思うのですが、この光景を目にした際の感想をお教えいただきたいです。

「こんなの見たことない!」
橋の欄干や電線で細長い雪紐(ゆきひも)は何度か見たことがありますが、ここまでダイナミックなのは初めてで大変驚きました。紐(ひも)というより雪像レベル。あまりに元の姿をとどめているので、"脱皮"という言葉が浮かびました。

北海道で生まれ育って50年あまりたちますが、ここまで見事なものは初めて見ました。北海道の真冬にしては珍しい湿った雪が氷点下の地上付近で瞬時に凍りつき、その後プラスの気温になったことでとけかけて、グニャリと曲がってこのような形になったものと推察しています。

―― 本ツイートに多くの反響が寄せられていますが、率直なお気持ちをお聞かせください。

いままで"いいね"を一番もらったのが、ビルの谷間から昇る朝日の写真で1,484いいねでしたから、1万の大台に乗った時は身震いがしました。

これまでどちらかというと自分の失言で炎上しないよう気をつけてTwitterの投稿をつづけてきましたが、今回はこんな風に平和な雪国ネタで盛り上がってうれしく思っています。

北海道で雪というと災害などネガティブな印象が強いかもしれませんが、ときにはこんな楽しい気持ちにさせてくれるこんな光景に巡り会えることもあることを知ってもらえたらうれしいです。


「物干しのロープとか寒冷地ではなんでも脱皮しちゃうかも」という体験談もあった今回の投稿。ほかにもどんな雪紐があるのか、みなさんも、探してみては?