ネクストレベルが運営するマッチングアプリ大学では、結婚とキャリアのバランスについて2021年10月22日~25日に調査を実施し、その結果を2022年1月21日に発表した。調査は27~45歳のキャリアを重視して働く女性(以降「キャリア女性」)、または以前キャリアを重視して働いた経験のある女性(以降は「元キャリア女性」)272人を対象に、インターネットアンケートにて行われた。

  • 現在のあなたの状況は?

はじめに、結婚経験や彼氏の有無など現状のステータスについてアンケートしたところ、7割以上が「現在結婚している」と回答。

過去に結婚していたことのある人を含めて75.3%の人が結婚経験があるという結果に。また、現在恋人がいる人をあわせると、約8割の女性にパートナーがいることが判明した。

  • 現在のあなたの職業は?

続いて、結婚を経験した女性を対象に現在の職業を調査。最多の回答は「主婦」で37.1%、次いで「パート・アルバイト」の24.4%、「自営・フリーランス」が13.2%で、「総合職を続けている」と回答したのは8.3%にとどまった。

無職も含めて、結婚経験のある元キャリア女性の9割以上が働き方に変化があったことがわかる。また、4割以上の人はフリーランスや契約社員など、正社員以外の働き方を選択。結婚や出産を経て、雇用形態に関しても考え直す女性は少なくないようだという。

働き方を変えた理由を尋ねると、「旦那さんの転勤」「子どもを優先したい」「家事・育児と両立したい」という理由が多くみられた。なかには「バリバリ働きすぎて、体を壊してしまった」「体を壊したから無理できない」などの意見もあがった。

また、今は専業主婦やパートなどで働いているものの、子どもが大きくなったら正社員で働きたいという声も一定数あったという。

  • 理想のワークライフバランスについて、就職前と現在の考え方の表

続いて、理想のワークライフバランスについて、就職前と現在の考え方について尋ねた。

未婚女性の場合は、「仕事が安定したら結婚も考えたい」「結婚は考えていなかった」と仕事を重視する回答が、就職前は合計53.7%だったのに対して、現在は29.3%と24.4ポイント減少した。また「仕事も結婚も両立させたい」に関しては23.9%から37.3%へと変化があり、13.4ポイント増加している。

このことから数年間仕事を続けるなかで、仕事だけでなく結婚や家庭にも興味を持つ未婚のキャリア女性が少なくないとのこと。

一方、結婚経験者に関しても、変化の幅は未婚者よりも小さいものの同じ傾向にあるようだという。

  • 「仕事より家庭を優先したい」と思うようになった理由は?

そこで、仕事や結婚に対する考え方がどうして変わったのか、価値観が変化した理由を尋ねた。

「就職前は仕事重視だったが、現在は家庭を優先したい」という人にその理由を尋ねたところ、未婚・既婚女性ともに「家庭に対する興味が強くなった」がもっとも多く、全体で57.8%となった。

次いで、未婚者は「パートナーの影響」が33.3%、既婚者は「出産などのライフプランを考えなおした」が41.3%となった。

また「仕事がおもしろくない」という理由に関しては、既婚者が5.3%に対し未婚者が20.0%と、14.7ポイントも未婚者のほうが多い結果に。

同じく既婚者の中にも「家庭を優先せざるを得ない状況になった」(20.0%)という理由を挙げている人がおり、自身の希望に反して家庭に入っていくキャリア女性も少なからずいると推測している。

  • 「家庭より仕事を優先したい」と思うようになった理由は?

一方、「就職前は家庭重視だったが、現在は仕事を優先したい」と考え方が変わった人に対し、その理由について尋ねた。

その結果、未婚女性は「社会情勢」「ステップアップしたいと思った」「家庭や結婚に魅力を感じなくなった」が40.0%で同率1位に。

既婚女性(離婚歴がある人も含む)の最多回答は、「結婚式や結婚生活にお金が必要」(44.8%)、次いで「社会情勢」(37.9%)となった。また、同率で「ステップアップしたいと思った」(24.1%)「職場で責任ある立場になった」(24.1%)が続いた。

仕事を優先する理由には、経済的な意見が多い傾向に。なかには、「旦那の収入が不安定なため」という回答もあり、本当は家庭を優先したい気持ちがありながらも仕事を優先せざるを得ない人もいるよう。

また未婚者のなかには、「結婚の必要性を感じない」という意見も一定数あった。

  • 現状の家庭とキャリアバランスは自分にとってどんな結果?

そこで、「現状の家庭とキャリアバランスは自分にとってどんな結果?」と尋ねると、「ポジティブな結果(こうなってよかった)」と59.2%が回答。反対に「ネガティブな結果(不満だが、仕方がない)」と回答した人は9.5%、「どちらともいえない」は31.3%となった。

かつて思い描いていた生き方とは違っていたとしても、多くの人がなんらかの形で折り合いをつけ、現状のワークライフバランスに納得していることが明らかになった。

  • パートナーはあなたのライフバランスについて、どう考えている?

続いて、パートナー(彼氏・夫)は、現状の彼女たちのワークライフバランスに対してどう考えているのかを調査した。

結果、「(個人が決めることなので)特になにも言わない」(47.1%)が最多、次いで「賛成」(43.0%)となった。一方、「反対」「嫌がってはいるが、反対はしない」など女性の働き方について不満を感じている男性は、10%程度いることも分かった。

  • 家庭とキャリアのバランスにおいて重要な要素は?

最後に「家庭とキャリアのバランスにおける重要な要素」について聞くと、未婚女性の最多は「経済的に自立できるかどうか」(65.7%)、次いで「経済状況」(50.7%)となった。

一方、既婚女性(離婚経験のある人を含む)は「子どもを守れるかどうか」(72.2%)が最多回答、次いで「家庭を守れるかどうか」(61%)という結果に。

未婚女性は「経済力」、既婚女性は「子どもと家庭」と重視する要素が分かれる結果となった。