エン・ジャパンは1月20日、「リファレンスチェック」に関する調査結果を発表した。調査は2021年11月15日~2022年1月4日、同社運営の転職サイト『ミドルの転職』を利用する35歳以上のユーザー1,257名を対象にインターネットで行われた。

  • 志望企業の選考プロセスにリファレンスチェックがある場合、実施に関してどんな印象を持たれますか?

    志望企業の選考プロセスにリファレンスチェックがある場合、実施に関してどんな印象を持たれますか?

「リファレンスチェック」とは、企業が採用候補者の許可を得て、候補者と一緒に働いたことのある現職や前職の上司・同僚・部下に、過去の業務内容や仕事ぶり、人柄、経歴などをヒアリングして採用選考の参考にすること。

調査によると、「リファレンスチェック」の認知度は44%。リファレンスチェックについて説明した上で、「志望企業の選考プロセスにリファレンスチェックがある場合、実施に関してどんな印象を持たれますか?」と尋ねたところ、52%が「(どちらかといえば)問題はない」と回答。理由を聞くと、「一緒に働いた事のある方々からヒアリングしてもらったほうが伝わりやすい」「年齢、性別から若年層より不利なため、かえってリファレンスチェックをしてもらったほうが、転職に有利になると思う」「転職する側にとってもプラスになる可能性がありますし、企業側にはかなりの参考になるのは間違いないと思います」といった声が。

一方、「(どちらかといえば)問題がある」と回答した人からは、「関係性によって好き嫌いがあり、回答が良くも悪くもなる可能性があるので、公平性に問題が生じる印象がある」「現職に不満があって転職するわけだから、少なからずわだかまりがある関係性を持ち込みたくない」「転職活動が露見してしまい、今後の職場関係に影響が出ると考えられるため。現職でなければ良いと思います」といった意見があがった。

  • リファレンスチェックのメリット

    リファレンスチェックのメリット

次に、転職経験者に対し、「リファレンスチェックの経験はありますか?」と尋ねたところ、15%が「ある」と回答。年収1,000万円以上は37%と高い割合に。

リファレンスチェックのメリットを聞いたところ、「面接や職務経歴書が事実であることの裏付けができる」(40%)や「客観的に過去の実績や人となりを伝えることができる」(39%)が上位に。一方、デメリットとしては「同僚や上司に転職を考えていることがわかってしまう」(43%)が最も多く、次いで、「ネガティブなコメントにより不採用になる可能性がある」(35%)が続いた。

  • 入社を希望する企業の選考にリファレンスチェックがあった場合の対応

    入社を希望する企業の選考にリファレンスチェックがあった場合の対応

続いて、「最も入社を希望する企業の選考にリファレンスチェックがあった場合、どのように対応をしますか?」と尋ねたところ、29%が「リファレンスチェックに対応する」、40%が「リファレンスチェックの依頼先次第で検討する」と回答。

また、転職希望先の企業に職場での成果を伝えるために行なった(行なっている)ことを聞くと、「レジュメでは定性的にだけではなく定量的に成果をきちんと書き、面接でも同じ内容を両方の観点から伝えることを心がけている」「実績を数値化してアピール」「職務経歴書とは別にプレゼン資料を用意」「企業調査と想定課題の設定によりできることを伝える」などがあがった。