iPhoneユーザであれば必ずお世話になる「Lightning」。端子に方向性がなく上下を気にせず挿し込めるという特長は、2012年の登場当時大いに話題となりました。データのバックアップやシステムアップデートにはWi-Fiを利用する機会が増えたものの、充電に関してLightningはいまなお第一線、最短・最速の方法です。

このLightning、製品によって端子の色が異なることはご存知でしょうか? Apple純正品またはMFi(Made for iPhone)プログラム準拠の製品であれば、上下を気にせず挿し込めるというLightningの特長はもちろん、電気的な特性はほぼ同等なものの、細かい仕様の違いによって性能差が生じることがあるのです。

そのひとつが「メッキ素材」。かつてのLightning端子は金メッキでしたが、Apple製のUSB-C to Lightningケーブルなど最新のLightningケーブルにはロジウム(ルテニウムとパラジウムの合金)メッキが採用されています。金メッキは金色、ロジウムは銀白色で、ひと目で区別ができます。

ロジウムは摩耗や変色への耐性がある極めて硬いメッキで、500℃以下の空気中では酸化しないという優れた耐熱性も備えています。高級金型やネックレスの留め具など装飾品のほか、最近では工業用として可動接点/断続接点にも利用されています。

実際、金メッキのLightningでよく見られる黒色酸化は、ロジウムメッキのLightningでは生じにくいとされています。ふだん利用しているLightningケーブルを見てみましょう。ときどき接触不良で充電されていないときがある、端子が金メッキで左から4つめのピン(充電用の電気が流れる)を見たら黒ずんでいた、という場合は最新のLightningケーブルに買い替えたほうがいいかもしれません。

  • Lightning端子は色によって性能が違う!?