昨年11月にMicrosoftは、Windows 11の教育機関向け新エディション「Windows 11 SE」を発表した。同社は1月18日(米国時間)、米国などでの教育機関の購入シーズンに向けて、Acer、ASUS、Dell、Dynabook、HP、jp.ikといったOEMパートナーが提供するWindows 11 SEデバイスの第一弾製品を紹介した。
同社は新型コロナ禍で高まったブレンド型学習(blended learning)のニーズに応えるようにWindows 11 SEを設計、低コストのデバイスで包括的な学習体験を提供できるようにリソースを最適化した。
予算が限られた教育機関向けには故障を少なくするのがポイントの1つだ。「Acer TravelMate Spin B3」は、幼稚園や低学年の子供が乱暴に扱ったり、落としてしまっても衝撃を吸収するバンパーを備え、水をこぼしても水から内部部品を保護するデザインを採用している。プロセッサは最新のIntel Pentium SilverまたはCeleronプロセッサ、Wi-Fi 6に対応し、バッテリー動作時間は約10時間。
「ASUS BR1100F」は頑丈で修理しやすいモジュラーデザインを採用。デバイスを清潔に保てるように、カバー、キーボード、タッチパッド、パームレストなど手に触れる部分に抗菌加工を施した。オプションで4G LTEに対応する。
「Dell Latitude 3120/ 3120 2-in-1」はExpressChargeによって、約1時間で80%の高速充電が可能。持ちやすいように表面のカバーにレーザーエッチングを施し、カバーガラスにDragontrail Proを採用した。
Dynabookは、同社が35年以上に及ぶノートPC開発で培ってきた環境性能と堅牢性を今日の教育機関向けにデザインした「Dynabook E10-SE」のWindows 11 SEモデルを提供する。
11インチや11.6インチのWindows 11 SEデバイスが多い中で、「HP ProBook Fortis 14-inch G9 Notebook」は高校生のニーズにも応える14インチのディスプレイを備える。持ちやすく、扱いやすいように表面をテクスチャ加工し、ケーブルが強く引っ張られた時にポートが破損しないように電源ポートとUSB-Cポートを強化した。筐体、キーボード、ディスプレイは、一般に市販されている除菌・クリーニング用のワイプで拭き取れるようになっている。また、安全面でバッテリーの膨張や破損からユーザーを保護する新しいメタルシールドを採用した。
Windows 11 SEは、教育市場でトップシェアを持つChromebookに対抗するためにMicrosoftが用意したエディションという側面があり、低価格デバイスも実現できる。jp.ikの「Leap T304」は219ドル(1ドル=114円換算で約25000円)から。アンチグレアディスプレイ、Wi-Fi、200万画素カメラを搭載し、最大1メートルの高さからの落下にも耐える耐衝撃性能を備える。
これらのほか、LenovoはノートPCのLenovo 100w/ 300w/ 500w/ 14wにWindows 11 SEを搭載。富士通やPositivoからも搭載製品が登場する予定だ。