音楽ストリーミングサービス・Spotifyが18日、2022年の飛躍が期待される新進気鋭の国内アーティスト10組を「RADAR:Early Noise 2022」として発表した。
2017年に日本でスタートした「Early Noise」は、Spotifyが厳選した次世代アーティストを年初に発表し、同名のプレイリストを通じて音楽ファンにいち早く届けるプログラム。過去にはあいみょん、Official髭男dism、King Gnu、藤井 風といった人気アーティストを数多く輩出していることから、毎年注目を集めている。
6年目となる今年は、従来のプレイリストやイベントなどでのサポートに加え、新たな取り組みを実施。世界で展開する新進アーティストサポートプログラム「RADAR」との連携を強化し、海外アーティストとのコラボレーション機会の模索や国を越えたリスナーの獲得も後押しする。また、アーティストの魅力を伝えるパフォーマンス映像やドキュメンタリー映像を制作し、Spotifyのオウンドチャンネルなどでの発信も予定している。
今回選出されたのは、ao、秋山璃月、ego apartment、CVLTE(カルト)、菅原圭、tonun、Bialystocks、Bleecker Chrome、Penthouse、WurtSの10組。傾向としては、作詞作曲から映像制作に至るまでトータルでのセルフプロデュースや、デジタルネイティブ世代を反映して国境や言語、ジャンルなど様々なボーダーを越えて活動するアーティストが増えているという。
■「RADAR:Early Noise 2022」アーティスト10組
ao
小学6年生のときに初めて出演したオーディションで才能を見出された15歳。2020年9月に「no THANKYOU」を自主配信し、2021年9月に「Tag」でメジャーデビュー、同年11月には「you too」と自身の作詞作曲による3曲をリリースした。
秋山璃月
2000年生まれのシンガーソングライター。2017年、10代限定の音楽フェス「未確認フェスティバル」で楽曲「偏見」を初披露し、3,000組を超える挑戦者の中から当時17歳でグランプリを獲得。その後、初のミニアルバム『DAWN TO YOUTH』をリリースし、音楽フェス「New Acoustic Camp」に2018年から2年連続で出演した。受験、休学を経て、ついに本格始動する。
ego apartment
Bassのサイパン島出身リーダー・Dyna(ダイナ)、Guitar/Vocalの大阪市堺市出身Peggy Doll(ペギードール)、同じくGuitar/Vocalのシドニー出身Zen(ゼン)による3人組音楽ユニット。日本語英語を混ぜ合わせた歌詞、変幻自在な2ボーカルスタイルにアナログ感を残す新しさを感じさせる。
CVLTE
北海道札幌を中心に活動するオルタナティブバンド・CVLTE(カルト)。2018年に本格的に活動を開始し、Vo.aviel kaei.が作り出す独自の世界観と、HIP-HOPアーティストや気鋭の海外アーティストをフィーチャリングに迎えるなど、ジャンルに囚われない楽曲を生み出している。
菅原圭
中性的かつ感傷的な歌声と切なさをまとったハイトーンが特徴的で、作詞・作曲も自身で行う菅原圭(スガワラケイ)。ほろ苦い繊細な言葉で紡がれる歌詞や、心の奥底の琴線に触れるメロディーラインによって多くのリスナーを虜にし、インターネット上で注目を集めている。2020年10月に初の配信シングル「フライミ feat. PSYQUI」をリリースして以降、YouTubeやストリーミングサービスを中心に続々とオリジナル曲を発表・リリース。感度の高いティーンやアンテナを張ったリスナーを魅了し、急速にフォロワーを増やしている。
tonun
作詞・作曲・トラックメイクを自身にて手掛ける現代型シンガーソングライター。2020年10月に動画投稿サイトへ「最後の恋のmagic」を投稿し、活動を始める。2021年1月には初の配信作品である1st EP「tonun EP」をリリース。その後は毎月SGリリースを重ねつつも、2021年7月には2nd EP「tonun 2」、2021年12月に3rd EP「tonun 3」という驚異的なスピードで作品を発表している。
Bialystocks
2019年、ボーカル・甫木元空の監督作品、青山真治プロデュース映画『はるねこ』の生演奏上映をきっかけに結成したBialystocks(ビアリストックス)。ソウルフルで伸びやかな歌声と温かみのあるメロディー、ジャズをベースに持ちながら自由にジャンルを横断する楽器陣の組み合わせは、普遍的であると同時に先鋭的と評される。2021年に1stアルバム『ビアリストックス』を発表し、収録曲「I Don't Have a Pen」はNTTドコモが展開する「Quadratic Playground」のWEB CMソングに採用されている。
Bleecker Chrome
“Xin”と“KENYA”で構成されるBleecker Chrome(ブリーカークローム)。3年半のニューヨーク武者修行でアーティストとしての感性・実力を養い、2019年に1st EP「Born Again」でシーンの話題をさらった。「14」のMusic Videoは再生回数44万回を越え、デビュー時から音楽性の高さと持ち前のセンスで注目を集める。その後、各自ソロ活動を展開し、AK-69「Next to you」への客演参加をはじめ、トップアーティストとのコラボレーション作品への参加やヒットアルバムへの楽曲提供など幅広い活動を続ける。2021年7月「ALIVE」のリリースで活動を再開した。
Penthouse
浪岡真太郎(Vo, Gt)、大島真帆(Vo)、Cateen(Pf)、矢野慎太郎(Gt)、大原拓真(Ba)、平井辰典(Dr)による6人組ツイン“リード”ボーカル・バンド。大学時代に所属したバンドサークル「東大POMP」のOBである現メンバーが、ボーカルの浪岡を中心に集まり、2019年6月より活動開始。これまでオリジナル楽曲に加え、アレンジを施した様々なジャンルのカバー動画をYouTubeにて公開。2021年5月に配信リリースされたオリジナル楽曲「...恋に落ちたら」はSpotifyバイラルチャート6位を獲得。11月25日にはメジャー1st EP「Living Room」を配信リリースし、その音楽的素養の高さにより幅広い世代から注目を集めている。
WurtS
2021年本格始動した「研究者×音楽家」で、作詞・作曲・アレンジ、アートワークや映像に至るまで全てをセルフプロデュースする、21世紀生まれのソロアーティスト。その楽曲は、ロック、ヒップホップ、エレクトロなど様々なジャンルの垣根を超え、日々変貌を遂げている。