【追記】楽天モバイルでの取り扱いが発表されたため、情報を追加しました。(2022年1月19日 10:30) |
シャープ製の5G対応スマートフォン「AQUOS wish」が、1月14日に各社から発売された。2万円台と安価な機種だが、よりお得に購入できるキャリアはどちらだろうか。
AQUOS wishは、人気ミドルレンジの「AQUOS sense」シリーズよりも安価な新ラインの第一弾だ。
低価格なベーシックモデルでありながら、おサイフケータイ、指紋認証、防水といった要素をカバーし、OSバージョンアップ保証や電池の劣化を抑える機能など、長く使える安心感も備える。再生プラスチック素材を採用し、環境意識の高い層にも訴求している。
主な仕様は下記のとおり。
- OS:Android 11
- CPU:Snapdragon 480 5G
- 内蔵メモリ:RAM 4GB/ROM 64GB+microSDXC(最大1TB)
- ディスプレイ:約5.7インチ TFT液晶 HD+(1,520×720ドット)
- 通信方式:5G/4G
- アウトカメラ:約1,300万画素
- インカメラ:約800万画素
- Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
- Bluetooth:バージョン5.1
- バッテリー容量:3,730mAh
- 防水/防塵:IPX5/IPX7、IP6X
- 生体認証:指紋認証
- その他の機能:NFC/FeliCa対応
- インタフェース:USB Type-C
- サイズ/重さ:約W71×H147×D8.9mm、約162g
各社の販売価格一覧
AQUOS wishを取り扱うキャリアは、au、UQ mobile、ソフトバンク、ワイモバイル、楽天モバイル。各社の販売価格は下記のとおり。
- au:26,180円
- UQ mobile:26,180円
- ソフトバンク:33,120円
- ワイモバイル:31,680円
- (1/19追記)楽天モバイル:29,800円
2社4ブランドのうち、ソフトバンクでは法人向け端末として扱われるため、比較対象からは除外する。個人向けの各ブランドを見ると、ワイモバイルよりもau/UQ mobileが5,000円安い。
しかし、購入方法によってはこの限りではない。各社で条件は異なるが、割引適用時の価格で比較してみよう。
- au:0円(3Gとりかえ割)
- au:実質22,001円(スマホトクするプログラム)
- UQ mobile:4,180円(MNP、くりこしプランM以上)
- ワイモバイル:10,080円(新規/MNP)
- (1/19追記)楽天モバイル:9,800円(MNP、ポイント還元)
結論としては、現在フィーチャーフォンなどの3G端末を使っているのであればauが最も安い。
一方、4G/5Gユーザーでキャリアを乗り換えても構わないのであればUQ mobileが安く、子どもにはじめてスマートフォンを買い与える場合など純新規の契約であればワイモバイルが安い。
もちろん、実際には料金プランの違いも含めて検討することになるだろうが、端末代金という点では、利用状況によってお得な購入先がまったく異なるという興味深い結果となった。
ここからは、各社の割引条件について詳しく解説する。
au:3Gから移行なら「0円」
auで購入する場合、主な割引パターンとしては「3Gとりかえ割」「スマホトクするプログラム」の2通りが考えられる。
auは2022年3月31日をもって3Gサービスを終了するため、他社よりも一足早く3Gユーザーの巻き取り(4G以降への移行)を急ぐ状況にある。また、昨今の値引き規制による22,000円の割引上限も通信方式の移行を促すための割引には適用されないため、例外的に大きな割引を受けられる。
3Gユーザー向けの「3Gとりかえ割」「3Gとりかえ割プラス」という2種類の割引が適用され、合計26,180円引きで一括0円となる。auユーザーだけでなく、ドコモやソフトバンクの3Gサービスからの乗り換えでも同じ割引を受けられる。
また、auの4G対応スマートフォンを使っている場合でも、VoLTE非対応の機種(音声通話が3G経由の機種)であれば割引対象となる。末期の機種でも7年ほど前に発売されたものなので対象者は多くないと思われるが、長く同じ機種を使い続けているのであれば確認してみると良いだろう。
「スマホトクするプログラム」を利用するパターンでは、実質22,001円となる。こちらは契約種別(新規/MNP/機種変更)を問わず利用できる。
スマホトクするプログラムの仕組みは、自動車の残価設定ローンをイメージすると理解しやすい。24回の分割払いを前提に、2年後に端末を返却すれば最終回の分割支払金を免除するというものだ。
スマホトクするプログラム利用時の分割支払金は、初回969円+956円×22回+最終回4,179円。つまり、2年後に端末を返せば4,179円引きということになる。
iPhoneやハイエンドのAndroidスマートフォンなど、2年後も市場価値が残りやすい機種ほど残価が高く設定されており、本機種に関してはあまり大きな割引とは言えない。
UQ:MNPで4,180円、3Gユーザー以外なら最安
UQ mobileで購入する場合、選択する料金プランや契約種別(新規/MNP/auからの番号移行/機種変更)によって割引額が変動する。各条件での価格を下表にまとめた。
プランS | プランM/L | |
---|---|---|
新規 | 19,580円 | 15,180円 |
MNP | 8,580円 | 4,180円 |
auから | 26,180円 | 26,180円 |
機種変更 | 26,180円 | 26,180円 |
新規契約や他社からのMNPの場合、くりこしプランS +5G(1,628円/3GB)を選ぶか、くりこしプランM +5G(2,728円/15GB)以上を選ぶかによって割引額が変わる。
特に割引額の大きいプランM以上かつMNPの場合であれば4,180円と、auの3G巻き取りの場合に次いで安い。すでに4Gや5Gのスマートフォンを使っている人にとっては、事実上の最安パターンとなる。
なお、auからUQ mobileへの乗り換えは「番号移行」扱いとなり、MNP向けの割引は適用されないので注意されたい。
ワイモバイル:新規契約なら最安、少量ユーザーにもおすすめ
ワイモバイルで購入する場合、新規/MNPなら21,600円引きで10,080円、機種変更なら7,200円で24,480円となる。ただし、ソフトバンクやLINEMO、あるいはソフトバンク回線のMVNOから乗り換える場合はどちらの割引も適用されない。
MNPならUQ mobileの方が安いが、純新規でも満額の割引を受けられる点に注目したい。はじめてスマートフォンを持つ子ども用など、乗り換えではない新規契約なら最も安い。
また、割引条件に大容量プランの選択が含まれておらず、シンプルS(1,980円)でも割引対象となるため、月々のデータ通信量が少なめのユーザーも安く買いやすい。
(1/19追記)楽天モバイル:ポイント還元で実質9,800円
楽天モバイルも1月19日にAQUOS wishの取り扱いを発表した。価格は29,800円で、1月21日に発売予定。
割引施策も発表されており、「Rakuten UN-LIMIT VI」の契約と同時に購入すれば楽天ポイントによる還元を受けられる。Rakuten UN-LIMIT VIの申込特典として5,000ポイント、MNPの場合のみ追加で15,000ポイントが付与される。つまり、新規契約の場合は実質24,800円、MNPなら実質9,800円だ。
端末代金の直接値引きではないため、一旦は通常の本体代金を払う必要があるが、楽天市場などの各種サービスを日頃から利用していてポイントを使う見込みがあるのであれば、候補となり得るだろう。
まとめ
- 3Gからの移行ならauがお得(0円)
- MNPならUQ mobileがお得(4,180円)
- 新規契約ならワイモバイルがお得(10,080円)