iPhoneは防水防塵だから水に強い、だからシャワーをかけても問題なし...ついそう結論づけてしまいそうになりますが、それはちょっと短絡的な考えかも。継続的にiPhoneにシャワーをかけてはいけません。
現在、iPhoneを含むスマートフォンの多くがある程度の防沫/耐水/防塵能力を備えており、その性能は「IP○○」という形式の保護等級で表され、数値が大きいほうが有利です。IPに続く数値の1桁目は防塵性能、2桁目は防水性能を意味し、防塵・防水性能のどちらか一方を示す場合は「IP6X」や「IPX5」のように「X」で表記を省略します。
7/7 Plus以降のiPhoneは、IEC規格60529に基づくIP67等級以上の防沫/耐水/防塵性能を備えています。基本的には改良が続けられており、7/7 PlusのときはIP67(深さ1mまで/最長30分間)だったところが、11/XS/XS MaxではIP68(深さ2mまで/最長30分間)、12シリーズ以降はIP68で変わらないながらも深さ6mまで/最長30分間と耐水性能が向上しています。
水深6mで30分間水に浸しても耐えられるのであれば、シャワーをかけるくらい問題ないのでは? と結論づけたくなりますが、「IP○○」の性能はあくまで試験実施時点の短期的なもの。長期におよび水没させたり噴流を浴びせたことによる悪影響までは考慮されていないのです。
水濡れによる故障は保証対象外となることも留意すべきです。実際、AppleのiPhoneサポートページには、「防沫性能、耐水性能、防塵性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります。水濡れによる損傷は、保証の対象外となります」と明記されています。iPhoneを水回りで使うことは、できるだけ避けましょう。