松本潤が主演を務める映画『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』(公開中)に散りばめられた小ネタが、SNSを中心に話題を呼んでいる。
同作はTBSテレビで2016年、2018年に放送され人気を博した松本主演の連続ドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』の映画化作。個性豊かな弁護士たちが、ぶつかり合いながらも99.9%逆転不可能な刑事事件に挑んでいく、新感覚の痛快リーガル・エンタテインメントで、松本演じる超型破りな弁護士・深山と、香川照之演じる敏腕弁護士・佐田の名コンビがスクリーンに登場し、新たなヒロインとして杉咲花扮する新米弁護士 河野穂乃果も加わる。
公開初日に興行収入3億円、約2週間で20億円に及ぶ大ヒットを飛ばす同作について、Twitterでは「#映画999みた」で盛んに感想が書き込まれているが、中でも気になるのがドラマシリーズの時から毎回話題になっている「小ネタ」について。「泣いた」「感動した」といった通常の(?)感想に加え、「小ネタを確認するためにまた行ってくる」「我ながら小ネタばかり見てるのどうなんだ笑」といった声も上がるほど、注目となっている。
実際に劇場に赴き確認してみると、作中の事件で大きな鍵を握るワインの品評会は「天下一武道会」ならぬ「天華一葡萄会」。名作少年漫画『ドラゴンボール』を彷彿とさせる名前に加え、事件現場となる村にも実はあのボールが落ちている!? などということも。また、冒頭で描かれCreepy NutsのR-指定が容疑者として登場する「不里崖殺人事件」だが、架空の地名「不里崖(ふりがけ)」は恩座雷須……オンザライス海岸に面しているという設定だ。周囲には玉后崖(たまごがけ?)、納塔崖(なっとうがけ?)、天津安崖(てんしんあんがけ?)とあつあつごはんにかけたい名称が並んでいる。
出演者に関したネタも多く、佐田役の香川と 穂乃果の祖父 若月昭三役の石橋蓮司が出演していた映画『20世紀少年』、同じく香川と弁護士 南雲役の西島秀俊が共演する『MOZU』を連想させる小物やセリフも。深山、穂乃果、明石(片桐)が訪れる熊本の居酒屋ではなぜか石原裕次郎激似芸人・ゆうたろうが特大ワイングラスを揺らしているのが気になるが、店主を演じるのが勝野洋、店名が「鉄喜刺寿」(てっきさす)ということで、往年の『太陽にほえろ!』ファンの心もくすぐる。
他にも『ダイ・ハード』イメージなのか、空港に登場するブルース・ウィリス激似芸人のプチ・ブルース、本編のどこかに登場することが発表されているお笑いユニット おいでやすこがのこがけんの場面で出てくる「大声禁止」の貼り紙など、意外な角度の小ネタも満載。さらに作中で出てくる「週刊ダウノ」に掲載された佐田のインタビュー記事には、ドラマシリーズで登場した深山大好き記者・清水かずきの署名が入っているなど、シリーズを追い続けてきたファンがつい裏側を想像してニヤリとするようなプチ情報も入っている。
追い切れない程のネタが散りばめられている同作だが、気になるのは最後のシーンでホワイトボードに書かれた「とある言葉」だ。実は一番話題になっているのもその言葉で、疾走感のあるシーンのためつい見逃してしまいそうになるが、1度目に入ると気になって仕方がない一言に。鑑賞時の注目ポイントとなっている。
(C)2021『99.9-THE MOVIE』製作委員会