独ライカカメラは1月13日(現地時間)、レンジファインダースタイルのM型カメラの最新モデルとして、「ライカ M11」を発表した。日本でもライカストア・ライカオンラインストア・ライカブティック・ライカ正規特約店で1月21日から発売を予定しており、価格は1,188,000円。
伝統的なM型カメラのアイコニックな外観を維持しつつ、より効率的で扱いやすい操作性に磨きをかけたという新モデル。搭載する35mmフルサイズセンサーは裏面照射型CMOSで、解像度は6,000万画素、3,600万画素、1,800万画素から選択可能。いずれも全画素を読み出してデータを生成するとしており、センサー前面には極薄ガラスを2枚重ねたUV / IRフィルターを搭載。新たなカラーフィルターも採用することで、より自然な色再現性を実現したという。画像処理エンジンは「LEICA MAESTRO III」。
また、前モデルとは異なりベースプレートのない構造を採用している点も特徴。バッテリーに直接アクセスできるようになったほか、よりかんたんにSDカードの交換を行える。バッテリーの容量は前モデルから64%容量が増えた1,800mAhで、さらに記憶領域として64GBストレージを内蔵する点もポイント。底部にはUSB Type-C端子を備え、充電やデータ転送を利用できる。さらに同梱の「Leica FOTOS」ケーブルは「Made for iPhone」「Made for iPad」認定を取得しており、2022年後半のファームウェアアップデートでさらなる接続機能を追加するとしている。
- マウント:ライカMバヨネットマウント
- センサー:35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー(総画素数6,030万画素)
- 画像処理エンジン:LEICA MAESTRO III
- 背面ディプレイ:2.95型TFT液晶 約230万ドット
- 記憶メディア:SDXC / SDHC / SDカード(UHS-II対応)、内蔵64GBストレージ
- バッテリー:BP-SCL7 1,800mAh
- 本体サイズ:W139×H80×D38.5mm
- 重さ(バッテリー含む):約530g(ブラックペイント)、約640g(シルバークローム)
カラーバリエーションはブラックペイントとシルバークロームの2種類で展開。ブラックペイントは極めて耐傷性に優れるというペイントを採用したほか、トップカバーの素材にアルミニウムを使用して軽量化を実現。シルバークロームのトップカバーは真鍮素材で、よりクラシックな雰囲気に仕上げたという。なお、ファインダーの仕様は前モデル「ライカ M10」と共通。
カメラ本体にあわせて、外付け電子ビューファインダー「ビゾフレックス2」も発表した。解像度は約370万ドットと高精細で、視野率は約100%を実現。-4dpt.~+3dpt.の広い範囲で視度を調整でき、角度は上90度まで持ち上げられる。ハンドグリップも新たに用意しており、装着したままのバッテリー・SDカード交換をサポートするほか、アルカスイスへの互換性を備える。
ライカ M11の発表に寄せて、社主のアンドレアス・カウフマン博士は「皆さまご存じのとおり、ライカの代表的な製品であるMシステムには、世界中の情熱的な写真家の皆さまとともに歩んできた長い歴史があります。その中で、Mシステムは高品質な撮影ツールとして写真家の皆さまをサポートし、それぞれの時代を目撃しながら素晴らしい作品を生み出すことに貢献してきました。1925年から培ってきたノウハウに基づく優れた技術の全てを投入したライカM11は、Mシステムのその伝統をさらに未来へと受け継いでいくカメラなのです」と述べている。