体操男子で五輪個人総合2連覇した内村航平(ジョイカルジャパン)が14日、都内ホテルで引退会見を行い、五輪への思いを語った。
内村は、五輪4大会(2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロ、2020年東京)に出場。個人総合2連覇(ロンドン、リオ)を含む、金メダル3つ、銀メダル4つ、計7つのメダルを獲得した。
五輪への思いを聞かれると「僕にとってオリンピックとは、自分を証明できる場所だったと思います」と回答。「世界選手権がオリンピックイヤー以外で毎年あって、その中で、世界チャンピオンになり続けて、果たして自分は本物のチャンピオンなのか疑い続けてオリンピックで証明するということを2回もできたので、自分を証明する舞台だったのかなと思います」と語った。
リオ五輪以降は練習が思うようにいかず苦悩したという。また、「プロになって普及など、体操の価値を上げたいとかいろんなことを考えてやっていた」と言い、「(東京での)結果はリオオリンピックまでとは程遠い結果でしたけど、体操を突き詰めていくという意味では一番濃い5年間だったと思います」と振り返った。
そして、「リオオリンピックまでと、以降の自分だと、体操に関する関する知識がかなり増えた。終わりがないことも知れたので、今後も勉強し続けていくことで知識の幅も広がっていくし、引退することでそれをいろんな人に伝えていけるので、そういう意味では通らなければいけない道だったのかなと思います」とコメント。
「挫折とか落ちたところから這い上がる力も知れた。栄光も挫折も経験できたというのは、今後体操のトップを目指す、オリンピックで金メダルを目指す人に伝えていく立場としては貴重な経験をさせていただいたという気持ちが強いです」と語った。