エアコン「霧ヶ峰」シリーズを展開する三菱電機は1月13日、「大雪時に役立つ、知っておきたい事前と事後のエアコン対策」を発表した。
同社では、積雪に慣れていない都心部で、突然 大雪が降った場合でも困らないよう、エアコンのための事前準備や事後対策について解説している。
大雪の際のエアコン対策で、最も重要なのは「室外機」。大雪が予測されそうな時は、事前準備として室外機周辺の掃除などをして、十分なスペースを確保しておくことが大事とのこと。スペースがないと風通しが悪くなり、空気が室外機周辺に溜まってしまうため、エアコンの効きが悪くなってしまうという。
また、ファンの前や横に、風をさえぎる物を置かないようにすることもポイント。観葉植物や段ボールなどの障害物があると、風を遮り、室外機の正面に雪が積もってしまう可能性があるとのこと。室外機周辺の風通りの良さも考えて、動かせるものはできるだけ片づけておくことを呼びかけている。
大雪が降った時に室外機の周辺に雪が積もっていたら、最初にやるべきことは室外機周りの除雪であるという。エアコンの電源は入れず、シャベルなどで吹き出し口の前が200mm以上空くように雪を取り除くことが重要。雪が積もった状態でエアコンを運転すると、 ファンが雪で埋まっていることなどが原因で運転ができない場合もあるとのこと。
室外機の上に雪が積もっている場合は、できれば取り除くとよいという。積もったままだと風通しが悪くなったり、溶けた雪が氷になって室外機の熱交換器に張り付くなどしてエアコンの効率が悪くなってしまう可能性があるとのこと。
ただし、室外機内部に雪があった場合は、触らずそのままにする方がいいという。触ることでフィンで怪我をしてしまったり、フィン自体を傷つけてしまう可能性があるからだ。お湯や水をかけて雪を溶かすという方法も避けるた方がよく、そのようにして雪を溶かすと、室外機の熱交換器に氷を溜めてしまい、フィンの目詰まりの原因になる可能性もあるとのこと。
三菱電機の空調冷熱システム事業部・鳥海采氏によると、大雪時には「大雪でエアコンが止まってしまった」「室外機から湯気が出ている」といった問い合わせが多いという。エアコンが止まったと感じても、実は「霜取り」稼働中の可能性もあるとのこと。「霜取り時には、霜を溶かすためにあたたかい冷媒を室外機側にまわすため、室内機から冷たい風が吹かないよう暖房運転を短時間停止します。少し時間を置くと通常運転を再開しますので、焦らずお待ちください」と鳥海氏はアドバイスしている。
室外機から湯気が出ている時についても「必ずしも故障ではありません」とコメント。霜を落とすために行う霜取り中は、熱交換器があたたかくなっているため、溶けた霜の水分が蒸発して湯気となる場合があるそうだ。
「室外機の前を風通しよくする」「除雪する」「霜取り中か確認する」を行ってもエアコンが稼働しない場合もある。そのような時は自身で対処せず、必ず専門の業者に連絡することをすすめている。