シャープは1月13日、カラー電子辞書「Brain(ブレーン)」の新製品5モデルを発表した。

  • 電子辞書「ブレーン」の2022年モデル

ラインナップは、「高校生モデル」がPW-S2(英語強化)とPW-H2の2機種、「大学生・ビジネスモデル」がPW-B2の1機種、「中学生モデル」がPW-J2の1機種、「生活・教養モデル」がPW-A2の計1機種。

高校生モデルと大学生・ビジネスモデルは1月27日、中学生モデルと生活・教養モデルは2月10日に発売する。価格はオープンで、店頭予想価格は39,000円前後から。

ラインナップと店頭予想価格

  • 高校生(英語強化)モデル PW-S2……49,000前後

  • 高校生モデル PW-H2……43,000円前後

  • 大学生・ビジネスモデル PW-B2……43,000円前後

  • 中学生モデル PW-J2……39,000円前後

  • 生活・教養モデル PW-A2……39,000円前後

  • 高校生モデルと中学生モデルで「探求学習」メニューを新搭載した

高校生(英語強化)モデル PW-S2

PW-S2は、270コンテンツを収録する高校生モデルで、英和大辞典や英英辞典など英語関連のコンテンツを多く内蔵する。カラーはホワイト系、ネイビー系の2色。店頭予想価格は49,000円前後。

新たに、文部科学省策定の「新学習指導要領」で2022年度から必修単位となる「総合的な探究の時間」での利用を想定した「探究学習」メニューを搭載した。「総合的な探究の時間」は、自ら設定したテーマに関して横断的に情報収集や分析を行い、課題解決やまとめる能力の育成を目指すもの。

「探究学習」メニューでは、言葉を検索した際に、見出し語だけでなく、説明文中に該当ワードが出てくる言葉も検索結果に表示する。このため、単に言葉の意味を調べるだけではなく、関連する情報を横断的に調べられる。

  • 探求学習メニュー。「探求検索」では、検索した言葉に関連する情報をまとめて表示する

  • 探求検索から「人工知能」を検索した場合。説明文の中に「人工知能」を含む言葉もピックアップされ、関連情報がわかりやすい。「人工知能 超える」のように、検索語を最大5つまで追加できる

また、電子辞書への収録が初となる「コンパスローズ英和辞典」を内蔵した。コンパスローズ英和辞典は、例えば「see」「look」「watch」の違いを図解するなど、ネイティブの感覚をイメージ図で表現したり、単語の意味を語源と関連付けて解説したりできる。

  • コンパスローズ英和辞典(研究社)

  • look(左)とwatch(右)のイメージの違い。lookは目を向けるイメージで、watchは集中してじっと見るイメージ

国語辞典は9年ぶりの全面改定を果たした「新明解国語辞典」第八版や、10年ぶりに大改定した「明鏡国語辞典」第三版といった最新版を収録。このほか、複数の辞書を一括検索できる「検索ウィンドウ」を3つのメニュー画面すべてに搭載し、どのメニュ―画面を開いていても、思いついたときにすぐ気になる言葉を調べられるようになった。

赤・緑・紺の3色で単語や意味を隠しながら暗記していく「暗記ツール」や聞く・話す・読む・書くといった英語4技能を鍛えるためのコンテンツも従来から引き続き内蔵している。

ハードウェアは従来モデルと同じで、画面部分が360度回転し片手で持って学習できる「縦型学習スタイル」を利用可能。画面は5.5型(854×480ドット)のTFTカラー液晶で、タッチ操作および本体付属のペン操作に対応する。

本体サイズはW152.4×D94.5×H18.4mm、重さは約260g。内蔵メモリは約200MBで、カードスロットはmicroSD/SDHC 最大32GBを装備する。付属品はACアダプター、タッチペン(本体装着)、microUSBケーブル、取扱説明書。

高校生モデル PW-H2

PW-S2は、230コンテンツを収録する高校生モデル。カラーはホワイト系、ブラック系、ネイビー系、レッド系、バイオレット系の5色。そのほかの仕様や機能は上記のPW-S2とほぼ共通。店頭予想価格は43,000円前後。

  • PW-H2の実機。ハードウェアは前モデルと同じで、QWERTYキーボードを中央に備える。ボタンはやや固めで押しやすい

  • 写真のカラーはバイオレット系。天板はざらつきがあり指紋が目立たないようになっている。充電インタフェースはmicroUSB。バッテリーはリチウムイオン充電池で、連続約140時間表示できる。連続使用は約70時間。

  • 標準でペンが付属し、ペン操作が可能。左側面にはイヤホンジャックやmicroSDカードスロットを装備する

大学生・ビジネスモデル PW-B2

PW-B2は、150コンテンツを収録する大学生・ビジネス向けモデル。カラーはネイビー系の1色。店頭予想価格は43,000円前後。

「大辞林」の最新版(大辞林 4.0。2021年5月改訂版)や、大学生の就職活動を支援する就活関連本なども収録している。内蔵メモリは500MBで、本体サイズや重さなどはPW-S2と同じ。「探求学習」メニューやコンパスローズ英和辞典、英語4技能関連コンテンツなどは非搭載。

中学生モデル PW-J2

PW-J2は、150コンテンツを収録する中学生モデル。カラーはホワイト系、バイオレット系の2色。店頭予想価格は39,000円前後。

小学生から高校受験までをサポートし、「探求学習」メニューや英語4技能関連コンテンツなどを搭載している(コンパスローズ英和辞典は非搭載)。新たに「新学習指導要領」対応の「旺文社標準国語辞典 第八版」を内蔵した。

小学生では、電子辞書が初めて使うQWERTYキーボード搭載デバイスという場合があるため、キー配列やローマ字入力を練習できるキーボードトレーニングも用意する。内蔵メモリは500MBで、本体サイズや重さなどはPW-S2と同じ。

生活・教養モデル PW-A2

PW-A2は、150コンテンツを収録する生活・教養モデル。カラーはホワイト系、レッド系の2色で、年配者の利用も含めた一般的な用途を想定する。店頭予想価格は39,000円前後。

コンテンツは「医者からもらった薬がわかる本 2022年版」など趣味や知識を広げるものを多く搭載する。「探求学習」メニューやコンパスローズ英和辞典、英語4技能関連コンテンツなどは非搭載。

画面は文字やアイコンが大きい専用ホーム画面となる。内蔵メモリは500MBで、本体サイズや重さなどはPW-S2と同じ。