外為どっとコム総合研究所は、第151回「外為短期投資活動動向調査」結果を発表した。同調査は、2009年6月の第1回調査を皮切りに、外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象として、「投資動向等に関するアンケート調査」を毎月定期的に実施し、2010年8月の第15回調査より、その名称を「外為短期投資動向調査」に改めて行っているものである。

第151回となる今回は、12月17日13時から12月21日24時の期間、外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付して行われた。今回の有効回答数は838件。

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください

  • 「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください」回答

    「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください」回答

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が54.1%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は18.4%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△35.7%ポイントとなった。前月の△42.9%ポイントから強気度合いを示すプラス幅はやや縮小したが依然として高水準を維持している。調査期間前後の米ドル/円相場は米連邦公開市場委員会(FOMC)などの重要イベントを通過した事で113円台を中心に方向感なく推移。新たな材料が出なかっただけに、個人投資家は従来の米ドル強気・円弱気の姿勢を維持したものと思われる。

問2:今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください

  • 「今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください」回答

    「今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください」回答

「今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レート」については、「1円~3円の米ドル高・円安」が44.9%と最も多く、次いで「±1円で推移」が35.3%、以下、「1円~3円の円高・米ドル安(12.1%)」、「3円以上の米ドル高・円安(6.0%)」、「3円以上の円高・米ドル安(1.8%)」の順になった。ヒストグラムの形状は、引き続き米ドル高・円安方向に傾いており、問1の結果と整合的と言える。ただ、「3円以上の米ドル高・円安」の割合は前々回の12.9%、前回の9.3%から低下している。年末年始を挟んだ期間の見通しとあって、米ドル/円相場の大幅高への期待は後退しているようだ。

問3:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

  • 「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください」回答

    「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください」回答

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が33.9%であったのに対し、「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は31.7%であった。この結果、「ユーロ/円予想DI」は△2.2%ポイントとなり、前月(▼5.5%ポイント)に続いて中立水準(±0.0%)付近にとどまった。調査期間前後のユーロ/円相場は、新型コロナ変異株「オミクロン」の感染拡大への懸念から127円台半ばへ下落したかと思えば、ショートカバーで128円台後半に値を戻すなど方向感が定まらなかった。そうした中、個人投資家の相場観も定まりにくかったと見られる。

問4:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

  • 「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください」回答

    「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください」回答

「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が41.3%であったのに対し、「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は23.0%であった。この結果豪ドル/円予想DI」は△18.3%ポイントと、前回(△14.4%ポイント)からプラス幅がやや拡大した。調査期間前後の豪ドル/円相場は、一時80円台前半へと弱含むなど新型コロナ変異株「オミクロン」への懸念がくすぶる中で上値が重かった。それでも、豪ドル/円相場に対する強気度合いを示す予想DIが上昇した点を見ると、個人投資家の間では「オミクロン」を巡る懸念はそれほど強くないようだ。

問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください

  • 買いランキング(上位10通貨)と売りランキング(上位10通貨)|

    買いランキング(上位10通貨)と売りランキング(上位10通貨)

「今後注目している通貨ペア」について尋ねたところ、「買い」で注目の通貨ペアは、米ドル/円が50.4%の回答割合を集めて1位となった。続く2位には豪ドル/円(10.6%)、3位英ポンド円(7.2%)、4位トルコリラ/円(6.9%)、5位メキシコペソ/円(4.1%)と続いた。なお、米ドル/円は2位以下に大差を付けて111カ月連続の1位となった。

一方、「売り」で注目の通貨ペアでも米ドル/円が首位をキープしたが、回答割合は20.3%にとどまり、2位のトルコリラ/円(19.2%)に迫られた。以下、3位ユーロ/ドル(17.5%)、4位ユーロ/円(11.7%)、5位豪ドル/円(6.0%)と続いた。なお、前回調査では米ドル/円の回答割合は23.1%、トルコリラ/円は14.4%(3位)であった。

米ドル/円については、「買い」で注目の割合が過半数を超えた一方、「売り」で注目の割合は低下しており、ますます「一強」の様相を強めている。他方、史上最安値の更新が続いたあと、調査期間中に急速に切り返したトルコリラ/円については、「買い」で注目の割合も「売り」で注目の割合も前月から上昇しており、値動きの激しさにつれて個人投資家の興味・関心も高まっている様子が窺える。

【調査概要】
調査期間
2021年12月17日13:00~2021年12月21日24:00
調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。
調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。今回の有効回答数は838件。
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※本稿では、第151回「外為短期投資活動動向調査」結果を一部抜粋して紹介しています。(投資情報サイト「外為どっとコム マネ育チャンネル」に全文掲載)