iPhoneでは、電話やメールの着信、AirDropなど特定の通知が届いたタイミングで本体を振動(バイブレーション)させることができます。しかし、iPhoneの状態によっては振動に気づかないことも。もう少し振動音を大きくしたいと思う人もいるのではないでしょうか。
残念ながら、バイブレーションの大きさ、すなわちiPhone内部のTaptic Engineが生み出す振動の強さは調整できません。最新iPhone 13を含む歴代iPhoneのバイブレーションには、振動の度合いを調整する機能が用意されていないため、振動音そのものは大きくしようがないのです。
もっともかんたんにとれる対策は、iPhoneを「振動が伝わりやすい場所」へ置くことです。振動の大きさは変更できないものの、適度に軽く震えやすい物体にiPhoneを添わせておけば、バイブレーションの音を増幅しより聞こえやすくできます。
いろいろな素材で実験してみましたが、厚いガラス製のテーブルは振動をほとんど伝えないようで、むしろ逆効果。iPhoneがバイブレーション中であることすら気付けないレベルです。テーブルやフローリングの床など木製品は、ガラスより振動音が大きくなるものの、周囲が騒々しいと気付かないかもしれません。雑誌や書籍のように目の詰まったものも同様です。
効果が大きかったのは、スーパーでよく見かけるポリスチレン製の食品トレー。机に伏せて置いた上にiPhoneを置きバイブレーションさせると、耳障りなほど大きな音がします。太鼓と似た構造により、振動音が増幅されるからでしょう。
お勧めはソファーです。革製のもので試しましたが、適度な靭やかさが耳障りにならない程度にバイブレーションの音を大きくしてくれます。ソファーには付き物のクッションも、一見音を吸収しそうな印象を受けますが、布が振動する効果か木製テーブルより大きな音がします。iPhoneをいつも食品トレーの上に置くことは非現実的ですが、ソファーやクッションなら無理なく運用できますよ。