「ヨコハマホットロッドカスタムショー」(2021年12月5日にパシフィコ横浜で開催)で異彩を放つノスタルジックなトラックを発見した。「昭和の不良」をイメージしたとのことだが、一体どんなカスタムが施されているのだろうか。同車を手がけた尾林ファクトリーの尾林正俊氏に話を聞いた。
エンジンや足回りなどを大幅にカスタム
尾林ファクトリーは「東京オートサロン2020」で話題になった「シボレー C10」ベースの「AKIRA’s C10」などで知られるプロショップだ。
そんな尾林ファクトリーが「ヨコハマホットロッドカスタムショー」に出展していたのが、写真のカスタムトラックだ。マツダ「ポーターキャブ」をベースに作ったこだわりの1台である。
ポーターキャブは1969年に360cc・空冷直列2気筒2ストロークエンジンを搭載して誕生したクルマ。1977年に550ccへのビッグマイナーチェンジはあったものの、1989年までの20年間にわたってモデルチェンジすることなく販売が続けられた息の長いモデルだ。
今回の出展車両は、尾林氏が子供と一緒に乗ってドライブしたいとの思いから製作したという。
子供でも乗り降りしやすいよう、車高にはこだわったそう。地面すれすれの車高はサスペンションをハイドロ、足回りはミニクーパーの10インチを採用することで実現した。
「昭和の不良」をイメージした外装も尾林氏のこだわりだ。どうしても入れたかったというのが、車体右側に描かれた富士山と桜。一方、龍と虎が描かれる車体左側には子供の名前が入っている。
驚かされたのがエンジンだ。マツダ車といえばロータリーエンジンということで、エンジンは「サバンナRX-7」(SA22型)、トランスミッションは「RX-7」(FD3S型)のものへとそれぞれ換装している。
ロータリーエンジンとミニクーパー10インチの組み合わせがどんな走りを見せるのか、興味をそそられる方も多いのではないだろうか。このクルマ、販売するならいくらくらいになるのか尾林氏に聞いてみると、製作から時間が経っていることもあり「300万円ほど」とのこと。欲しい方は問い合わせてみてはいかがだろうか。