ハーマンインターナショナルは、JBLやMark Levinson(マークレビンソン)といったオーディオブランドの新製品を、CES 2022開催に合わせて海外で発表した。いずれも国内展開はアナウンスされていない。
JBLスタジオモニター初のアクティブスピーカー「4305P」
JBLのコンシューマースタジオモニターシリーズ初となるアクティブスピーカーで、192kHz/24bitの高解像度DACとクラスDアンプを内蔵。同ブランドのスタジオモニターシリーズの最小機種ながら、「大型のフロアスピーカーを聴いているよう」なサウンドを実現するという。2022年第1四半期に発売予定で、価格は2,200ドル。
プライマリスピーカーとセカンダリスピーカーで構成しており、プライマリ側には音量調整や入力切替えなどのフロントパネルコントロールと、デジタル/アナログ入力を装備。互いをデジタルリンクケーブルで有線接続すると、最高192kHzでの再生が可能だ。左右スピーカーをワイヤレス接続することもでき、この場合は最高96kHz再生となる。なお、プライマリとセカンダリには、ユーザーの配置の好みに合わせて選択可能なL/R割り当て機能が備わっている。
ユニット構成は、1インチコンプレッションドライバー「2410H-2」と5.25インチのウーファーを各1基搭載し、スピーカー1台あたりでコンプレッションドライバーに25W、ウーファーに125Wを供給する。総合出力は300Wrms。独自のHDI(High-Definition Imaging)ホーンも備える。
入力として、非同期USBと光デジタルのほか、アナログ3.5mmと、XLR 1/4インチTRSフォノコネクターなどを装備。ネットワーク再生機能も可能で、Ethernetによる有線接続に対応し、GoogleのChromecast Built-inやAppleのAirPlay 2をサポート。Bluetoothによるワイヤレス再生もにも対応する。ほかにも、MQAファイルのレンダリングや、Roon Readyといったオーディオ愛好家のための機能を備える。
“アダプティブNC”搭載のJBL完全ワイヤレス3製品
JBLの完全ワイヤレスイヤホン新製品として、「JBL LIVE Pro 2」、「JBL LIVE Free 2」、「JBL Reflect Aero」の3機種が登場する。価格は各149.95ドルで、2022年春に発売予定だ。
イヤホンを耳に着けたまま周囲の音を聞いたり人と話したりできるように取り込む音の量を調整できる、スマートアンビエント機能を備えた“真のアダプティブノイズキャンセリング”に全機種で対応。いずれもノイズや風の音を抑える技術を備えた6つのマイクを搭載している。
主な特徴として、JBL LIVE Pro 2はスティック型で、11mmダイナミックドライバーを装備。JBL LIVE Free 2はカナル型(耳栓型)で、10mmダイナミックドライバーを搭載。どちらもIPX5の防水/防汗対応となる。
JBL Reflect Aeroはスポーツ向けのJBL Reflectシリーズの製品で、IP68の防塵防水対応、しっかりフィットする調節可能なイヤーフィン、反射アクセントなどを装備。6.8mmダイナミックドライバーを内蔵する。
パーティー向け機種などJBL BTスピーカー多数
JBLからは、多彩なBluetoothスピーカーが多数登場。ラインナップと価格は以下の通り。
- JBL Pulse 5:249.95ドル
- JBL Boombox 3:499.95ドル
- JBL PartyBox Encore Essential:299.95ドル
- JBL PartyBox Encore:399.95ドル
- JBL Wind 3:79.95ドル
- JBL Wind 3S:69.95ドル
Pulse 5は、LEDライトを内蔵したワイヤレススピーカー「JBL Pulseシリーズ」の新製品。なめらかな外装デザインを採用しており、従来機種と比べてより深い低音を生むという大型パッシブラジエーター、中低域を鳴らすウーファーに加えて、ピュアなサウンドのためのツイーターも搭載。360度の没入型サウンドとアンビエントライトショーが楽しめるとする。2022年夏に発売予定だ。
Boombox 3はIP67の防水防塵対応で、オレンジ色のシリコングリップ付きの頑丈な金属製ハンドルも備えたワイヤレススピーカー。ユニットは3ウェイ構成で、新しいレーストラック型サブウーファーを採用しており、ミッドレンジユニットとツイーターも各2基搭載している。さらに外観も再設計したとのこと。2022年夏発売を予定している。
PartyBox Encore Essentialは、パーティー向け「PartyBoxシリーズ」のラインナップで“最もコンパクトで強力”なポータブルスピーカーで、2022年3月に発売予定。限定モデルのPartyBox Encoreには、2つのデジタルワイヤレスマイクが付属し、2022年夏に発売する。どちらも本体にライティング機能を備え、IPX4防滴に対応。出力は最大100W。
Wind 3シリーズは、スクーターや自転車などのハンドルバーに取り付けられる二輪車向けのポータブルスピーカー。Bluetoothだけでなく、micro SDカードからの再生や、AUX入力にも対応する。FMラジオとLEDディスプレイパネルも装備したWind 3と、ラジオ・ディスプレイ非搭載のWind 3Sの2機種を用意し、いずれも2022年6月発売予定だ。
マークレビンソン初のワイヤレスNCヘッドホン「No 5909」
高級オーディオブランド・Mark Levinson(マークレビンソン)の初のポータブル製品として、アダプティブノイズキャンセリング機能を備えたワイヤレスヘッドホンを投入。1月4日に発売開始した。価格は990ドル。
ハーマンカーブに音響的に最適化された40mmベリリウムコーティングドライバーを搭載。Bluetooth 5.1準拠で、対応コーデックはAAC、aptX、LDAC。アダプティブノイズキャンセリングは3モードが選べ、周囲の状況を確認できるアンビエントアウェアにも対応する。また、4基のマイクを搭載し、クリアな通話のためのSmart Wind Adaptionも備えている。