ローランドは、ワイヤレスで接続した複数のスマートフォン/タブレットのカメラを利用して動画配信を行えるライブ・ストリーミング・システム「AeroCaster」を 2022年3月下旬に発売する。市場想定価格は51,000円前後。

  • 「VRC-01」

「AeroCaster」は、映像と音をコントロールするハードウェア「VRC-01」と、映像をワイヤレスで入力しライブ配信を行う「VRC-01」専用のiPadアプリ「AeroCaster LIVE」で構成されるライブ・ストリーミング・システムである。

  • 各デバイスとの接続イメージ

「AeroCaster LIVE」をインストールしたiPadに、スマートフォン/タブレットのカメラ映像をワイヤレスで転送し、マイクや楽器などを「VRC-01」に繋ぎ音声を入力。あとはiPadと「VRC-01」をケーブルで接続すれば、ライブ配信を行える。最大4台までのスマートフォン/タブレットをワイヤレス接続できるので、マルチアングル映像での配信が可能だ。 「AeroCaster LIVE」アプリを操作するiPad本体のカメラも使用できるほか、iPadに保存されている動画や写真の出力も行え、パソコンの画面もGoogle Chromeを使うことで、ケーブルやアダプターを介さずに表示できる。画面を分割してそれぞれの出演者のクローズアップを同時に表示したり、出演者が話すタイミングに合わせてのテロップ表示、効果音を流したりするといったことも一人のオペレーションでできる。映像へのテキスト/画像の挿入や、PinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)、画面の合成/分割といった設定は30種類まで登録でき、瞬時に呼び出せるようになっている。画面切り替え時のエフェクトの使用も簡単だ。

オーディオ部にはミキサーを搭載しているほか、音声エフェクトも内蔵。マイクや電子楽器などからの入力2つに加え、音楽プレーヤーの接続もできるので、ライブ配信中にBGMや効果音を流せる。また、ネットワーク経由で入力されたカメラ映像の遅延を自動的に算出し、映像と音声のズレが小さくなるよう調整し出力する「オート・ディレイ」機能を搭載している。

「VRC-01」のサイズはW220×D166×H60mmで、質量は600g。本体のほか、USB Type-C to Lightningケーブル、USB Type-C to USB Type-Aケーブルなどが付属する。

また、カメラとして使用するスマートフォンやタブレットに、iOS/Androidアプリ「AeroCaster Camera」をインストールすることで、それぞれのカメラの露出やホワイトバランスといった設定をiPadから遠隔で操作できる。複数のカメラの画質の調整も行える。「AeroCaster Camera」のiOS版は2021年9月にリリースされているが、今回の「AeroCaster」の発売と同時にAndroid版が公開となる。