BPO青少年委員会は、21年12月の委員会で、お笑い芸人を落とし穴に落としたまま長時間放置する民放バラエティ番組のドッキリ企画について、現在審議を進める「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」中の一例として検討することを決めた。
視聴者から、「真似をして子どもが倉庫などに鍵をかけたまま同級生を閉じ込めて帰ってしまうイジメなどに発展しないか心配」「芸人が合意していたと局側は言うだろうが、力の弱い芸人はそれに対して反論はできない」などの意見が寄せられたことを受け、委員からは、「あきらめずに繰り返し挑戦して脱出に成功するシーンも含まれており、共感や感動を感じられるような場面も見受けられる」という意見があった。
一方で、「出演者が納得ずくでやっていることは小学校の高学年ぐらいだと理解できるかもしれないが、幼児には困難では」「瞬間の痛みを笑うのではなくて、何度も何度も脱出に失敗する様をみんなで楽しんで見ているようなシーンは、子どもの発達において悪い影響を与える可能性があるのではないかという気がする」「単純に真似るのではなく、逆にゲーム性を分かった上で、相手はこう言えば傷つくと理解して使うこともあり得ると思われ、心配だ」などの意見が出たことから、審議中の「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」中の一例として検討することになった。番組単体で討論・審議などはしない。
「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」の審議では、民放バラエティの「催眠術をかけて記憶をなくさせて、トイレで爆竹を鳴らすというドッキリを何度も仕掛けてループにはめる企画」「バンジージャンプで最下点に達した時に足が熱湯に浸かる」「ストローでスムージーを飲む時に静電気で痺れる」というドッキリ番組についても議論することを決めている。