米ラスベガスで現地1月5日から開催する世界最大級のエレクトロニクスショー「CES」、パナソニックはブースで製品やサービスに触れられる展示を行っていませんが、オンライン展示に力を入れています。
Shiftallの「メタバース」製品群
パナソニックのCES 2022は、出展テーマとして「イマーシブエクスペリエンス」を柱のひとつに掲げています。
パナソニック・グループの中で特にイノベーティブな技術やサービスの開拓を担うShiftallが、1月4日に日本国内でも発売したVRグラスやメタバース対応音漏れ防止機能付きマイク「mutalk」など、特設サイトでも紹介しています。
ラスベガスのメインストリート「ストリップ」のエンターテインメント施設「AREA15」では、パナソニックの業務用4K DLPプロジェクター×14台を使って大規模施設での360度プロジェクションマッピングを行っています。
スマートモビリティのためのAI技術を推進
「スマートモビリティ」の出展については、北米のパートナーとともに展開する自動運転車や飛行型ドローンに関係するソリューションを紹介しています。
米国法人のPanasonic Automotive Systems Company of Americaでは、次世代の車載向けのソリューションをCESに展示しています。パナソニックのeCockpitインフォテインメントコントローラー「SkipGen2」を搭載するAR対応のヘッドアップディスプレイは、ドライバーの視線をトラッキングしながら安全運転をサポートする技術。車載ディスプレイなどにAR情報をオーバーレイ表示し、交通情報や障害物のアラートをドライバーに知らせます。
Amazonとのパートナーシップでは、AIアシスタントのAlexaを活用する車内向けのハンズフリーインタフェース「Teachable AI」の開発を促進。車載システムのAlexaに「アレクサ、暑いね」と話しかけると、Alexaが「エアコンを点けるか」「窓を開けるか」と聞いてきます。
Alexaからの質問に対して「エアコンを25度に設定して」と返すと、以降はAIが定型コマンドとして記録して、ドライバーが「Alexa、暑いね」と話しかけるたびにエアコンを設定した温度で運転してくれるという学習型のAIサービスです。パナソニックは北米のOEM向けにAlexaを搭載するナビゲーションシステムを販売しており、将来に追加する新機能として「Teachable AI」の開発を進めています。
車載向けオーディオ「ELS STUDIO 3D|Signature Edition」も発表。本田技研工業がアメリカで展開する高級車種「アキュラ」、そのパフォーマンスSUVフラッグシップの2022年モデル「MDX Type S」に搭載を予定する、プレミアムオーディオシステムです。グラミー賞を8回受賞したプロデューサー、エリオット・シャイナー氏がサウンドチューニングを担当しています。計25基のスピーカーと2基のアンプによる総合出力1,000Wのサウンドシステムは、車内空間をリッチなサウンドで満たします。
車両運行管理システム「OneConnect」は、北米で電動モビリティを製造・販売するTROPOSとパナソニックの協業。パナソニックの車両管理・運行管理アプリケーションを活用して、車両管理の効率化やトータルコストの削減を目指す取り組みです。
ほかにも、V2X(Vehicle to Everything)に関連するテクノロジーも紹介。走行中の車両同士、または道路の側に設置される受信機器とのインタラクティブ通信を活用した交通システムサービスです。ハードウェアとアプリケーション、クラウド分析にディープラーニングなどの技術を組み合わせながら、ドライバーの安全で効率的な走行を手助けするソリューションなど集めています。