クレジットカードには複数の支払い方法があり、「分割払い」もその一つです。日ごろから分割払いを活用している方も多いことでしょう。
本記事では分割払いとほかの支払い方法との違いや、携帯・スマホ・パソコンを分割払いするメリットをご紹介します。
クレジットカードの支払い方法
クレジットカードには分割払い・一括払い・リボ払い・ボーナス払いといった複数の支払い方法が存在します。ここでは、この4つの支払い方法についてそれぞれの仕組みを紹介します。
クレジットカードの分割払いの仕組みとは
分割払いは、クレジットカードの利用金額を2回や10回などの複数回に分けて支払う方法です。クレジットカードの種類によって、2回や5回などの短期で支払い回数を指定できたり、24回や36回など長期で指定できたりします。基本的に金利手数料が発生し、回数によって利率が異なります。
クレジットカードの一括払いの仕組みとは
一括払いは、クレジットカードの利用金額を1回ですべて支払う方法です。例えば、1万円の買い物をしたときに、翌月や翌々月などのクレジットカード会社に指定された引き落とし日に1万円が銀行口座から引き落とされます。一括払いは金利手数料が無料です。
クレジットカードのリボ払いの仕組みとは
リボ払い(リボルビング払い)はクレジットカードの利用金額や利用件数に関わらず、ユーザーがあらかじめ決めている金額が引き落とされる方法です。利用残高に対して金利手数料が決まります。
クレジットカードのボーナス払いの仕組みとは
ボーナス払いは、夏や冬などのボーナス時に支払い月を指定してクレジットカードの利用金額をすべて引き落としする方法です。一括払いと同じ扱いになるため、金利手数料は発生しません。
クレジットカードの分割払いのメリット
次は、クレジットカードの分割払いのメリットをご紹介します。
毎月の引き落とし負担を軽減できる
クレジットカードの利用金額の支払い方法は基本的に一括払いです。そのため、100万円などの多額の買い物をした場合でも、翌月に銀行口座から利用金額のすべてが引き落とされます。
それを分割払いにすれば、翌月に引き落とされる金額負担が減り余裕を持った返済が可能になります。分割払いを上手に活用すれば、一時的に大きな買い物も安心して行えます。
分割払いの回数が選べる
分割払いの回数は、クレジットカードのユーザーが自分で選べます。例えば、楽天カードは2、3、5、6、10、12、15、18、20、24、30、36回の中から指定回数を選択するシステムです。自分で選ぶことで返済計画が立てやすくなります。
2回までなら金利手数料がかからないカードがある
クレジットカードによっては、分割払いの回数が2回ならば金利手数料を無料にしています。その場合、金利手数料を発生させずに翌月引き落としの金額負担を減らせるので、得られるメリットも大きいです。
商品購入後でも支払方法を分割払いに変更できる
店舗で一括払いやボーナス一括払いを指定した買い物でも、後から分割払いに変更できます。「給料より支払いの方が多くなりそう……」というケースでも、クレジットカード会社に後日連絡をすれば分割払いへの変更が可能です。
ただし、楽天カードなどは後から分割払いに変更すると2回払いは指定できません。後から指定できるのは3回払い以上からになります。
返済が完了する期間が明確
分割払いは、利用金額を指定回数で等分する計算方法が採用されます。10万円を5回払いにすると、2万円+金利手数料の支払いが5カ月間続きます。10回払いにすると1万円+金利手数料の支払いを10カ月間続けます。
「1回=1カ月」と計算できるので、いつ返済が終わるのかユーザーが把握しやすくなります。
ほかの支払い方法より金利手数料が安くなる
分割払いはリボ払いよりも金利手数料が低く設定されているクレジットカードが多いです。楽天カードで比べてみましょう。
- 分割払い:実質年率12.25~15.00%
- リボ払い:実質年率15.00%
上記の金利手数料の違いがあるため「利用金額+金利手数料」の合計金額は、分割払いを選択するほうが安くなるケースもあります。
補償がつく場合がある
クレジットカードによっては、分割払いやリボ払いで購入した商品の損害を補償してくれます。三井住友カードでは、分割払いを3回以上で指定した商品に「お買物安心保険」が自動付帯されます。購入日から200日以内に商品が破損したり盗難にあったりした場合、自己負担額(3,000円)を除いた商品代金が支払われます。
携帯・スマホを分割払いするメリット
分割払いは携帯・スマホを購入するときも選択できる支払い方法です。携帯・スマホの購入時に利用する分割払いは「個別信用購入あっせん」や「割賦販売」とも呼ばれています。ここでは、携帯・スマホを分割払いするメリットを3つご紹介します。
初期費用を抑えられる
携帯やスマホは高性能になるほど、販売価格は高額です。最近は価格が10万円を軽く超えるスマホも多くなってきました。分割払いを選択すると携帯・スマホの端末代金を分けて支払うことができるので、初期費用が抑えられます。
金利手数料が発生しない
携帯・スマホの分割払いは金利手数料が発生しません。ここは、クレジットカードの分割払いと大きく違う点です。ドコモの場合、12、24、36回から指定回数を選ぶと、毎月の通信費用と等分した端末代金(金利手数料なし)を合算して引き落としが実行されます。
通信キャリアの割引が適用される
通信キャリアは分割払いを選択したユーザーに向けて割引サービスを提供しています。ドコモの場合、「スマホおかえしプログラム」が適用されます。
「スマホおかえしプログラム」とは、36回の分割払いで購入した対象機種をドコモに返却すれば、その翌々月請求分以降の分割支払金(最大12回分)またはその相当額の支払いが不要になるプログラムです。
「スマホおかえしプログラム」は、36回払いで購入した対象スマホをドコモに返却することが条件です。
1. 「スマホおかえしプログラム」に加入
2. 対象のスマホを36回払いで購入
3. 購入した対象のスマホをドコモに返却
パソコンを分割払いするメリット
分割払いはパソコンを購入するときも利用できます。パソコン購入時に利用する分割払いは、オリコやジャックス(JACCS)を経由するショッピングローン(ショッピングクレジット)です。
ここでは、パソコンを分割払いするメリットを2つご紹介します。
高性能のパソコンが入手しやすくなる
パソコンは性能を求めるほど高額になる商品です。特に、ゲーミングパソコンは20万~30万円超のモデルも存在します。パソコンを36回や48回など長期に指定ができる店舗で購入すると、高性能なパソコンをすぐに手に入れることができます。
金利手数料が発生しないケースがある
店舗によっては、分割払いの金利手数料を負担してくれるケースがあります。一般的に分割払いは回数に応じて金利手数料が発生します。その場合、20万円のパソコンを購入するとユーザーが支払う総支払額は20万円+金利手数料です。
金利手数料を負担してくれる店舗で購入すると、もともとのパソコンの価格20万円だけを支払う形になり、その他の余計な費用が発生しません。
分割払いのメリットを把握しよう
クレジットカードの分割払いは、利用金額を2回や10回など複数回に分けて支払う方法です。ユーザー自身が回数を指定するので、返済完了までの期間が明確です。また、毎月の引き落としの負担を軽減できるほか、2回までなら金利手数料が発生しないなどさまざまなメリットがあります。
クレジットカード以外でも、携帯・スマホ・パソコン購入時に利用できる分割払い(割賦販売やショッピングローン)があります。高性能な製品がすぐ手に入れられ、手数料が発生しないなどのメリットが魅力的です。分割払いはメリットをしっかり把握して、上手に利用しましょう。