第12回全国高等学校選抜スポーツクライミング選手権大会が2021年12月26日、埼玉県の加須市民体育館で行われた。

  • 最終競技者として登場、優勝を決めた谷井菜月選手

同大会は、スポーツクライミングの高校日本一を決める大会。登った高さを競うリードで争う。前回の第11回は、新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催となった。

今回は、コロナ禍で開催となることから、準決勝を行わないなど、これまでとは違う形式で実施。予選は25日に行われ、総合成績26位以内が26日の決勝に勝ち進んだ。

決勝は1ルート(オンサイト)。予選の成績の下位の選手からスタートした。

男子は抜井亮瑛選手(大阪府/金光籐蔭)が43+に到達してトップに立つが、今年の世界ユース選手権ユースA王者の上村悠樹選手(東京都/東京都立上野)、ジャパンツアー1位の鈴木音生選手(静岡県/東海大学付属静岡翔洋高校)、ボルダリングユース日本選手権ユースAで優勝した関口準太選手(栃木県/宇都宮清陵)が粘り、43+に到達。

抜井選手・上村選手・鈴木選手・関口選手の4人での優勝争いとなり、予選順位1位タイだった鈴木選手と関口選手の2人の中から、クライミングタイムの短かった鈴木選手が優勝した。

同大会には、2021年11月開催の「Top of the Top 2021」のリードで優勝した村下善乙選手(千葉県/柏南)も出場。序盤で残念ながら落下となり、優勝争いに食い込むことはできなかった。

  • 1位「鈴木音生」(43+)、2位「関口準太」(43+)、3位「上村悠樹」(43+)、4位「抜井亮瑛」(43+)、5位「田中裕也」(42+)、6位「石津元崇」(40)、7位「松岡玲央」(39+)、8位「田中慧樹」(39+)

女子では、青柳未愛選手(東京都/府中東)が完登し、最終競技者出場まで首位をキープ。最後に出番を迎えたのは、予選を1位で通過し、パリ五輪指定強化選手に選ばれた谷井菜月選手(奈良県/橿原学院)だった。

大会初出場であった谷井選手だったが順調に高度を上げ、制限時間を1分以上を残して完登。初優勝を遂げた。

  • 1位「谷井菜月」(TOP)、2位「青柳未愛」(TOP)、3位「小倉紗奈」(44+)、4位「久米乃ノ華」(44+)、5位「工藤花」(44+)、6位「近藤美七海」(44+)、7位「森奈央」(44)、8位「美谷島ももか」(44)