毎年元旦になると、有名な神社への参拝者数の多さがニュースになります。しかし、日本には八百万の神様がいると考えられていることもあって、ニュースで話題になるような神社以外にも神社は数多く存在します。そのため、初詣にどの神社に参拝すればいいのか悩みますよね。
この記事では、初詣に参拝する神社の選び方や参拝手順、初詣の注意点について解説。また、初詣におすすめの神社も5つ紹介します。2022年に初詣に行こうと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
初詣とは
初詣とは、お正月にその年初めて神社やお寺に参詣することです。お正月三が日のいずれかに、1年間の無病息災や厄払いの祈願をするためにお参りします。
もともとは大晦日の夜か元日の早朝に、その年の運がいい方角である恵方にある寺社にお参りする、恵方参りという習慣がありました。現在は、大晦日にお寺に参拝し除夜の鐘を聞いた後で、その足で神社に参拝する人も増えています。
初詣に参拝する神社の選び方とは
初詣にどこへ参拝するのかには明確な決まりはなく、神社でもお寺でも構いません。参拝先の選び方を見ていきましょう。
氏神様に参拝する
氏神には下記のような意味があります。
・住んでいる土地の人を守る神
・神としてお祀りされている氏族の先祖
・氏族にゆかりがある神
上記のうちどの神社を氏神様としているかは家庭によって異なりますが、土地の人を守る神様が祀られている神社が、初詣の参拝先として選ばれることが多いです。
恵方にある神社に参拝する
初詣は、恵方参りが由来だという説がありますので、家庭によっては初詣には恵方にある神社に参拝します。恵方とはその年に歳神様がやってくる、運がいいとされる方角のことです。恵方は10年ごとに入れ替わり、2022年は北北西です。
有名な寺社に参拝する人も多い
お正月になると有名な寺社に参拝する人も多いです。特定の神社への信仰や地域の付き合いがあまりなければ、氏神様や恵方にある神社などを気にせずに、有名な寺社を初詣の参拝先として選ぶこともあります。
神社への初詣の参拝手順
初詣以外で神社に参拝する機会が少ないと、どのようにお参りすればいいのか戸惑うこともあります。そこで、初詣に神社へ参拝する際の手順を見ていきましょう。
一礼してから鳥居をくぐる
神社の鳥居には、一般の社会と神様の敷地とを区切る意味があるとされています。上司など目上の人の家にお伺いするような気持ちで、鳥居の前で一礼してからくぐりましょう。
参拝を終えて境内を去る際も、一礼してから去るのが参拝マナーです。
参道の端を歩く
参道の中央は、神様の通り道とされています。神様に敬意を表すために、中央は避けて歩きましょう。参道の中央を横切る際にも、軽く頭を下げながら通るか、中央で神殿に向き直り一礼してから横切るのが望ましいです。
手水で清める
神社の参道を進むと手水舎がありますので、下記の手順で手や口をすすいで心身を清めます。
・右手で柄杓(ひしゃく)を持って水を汲み、左手にかけ清める
・柄杓を左手に持ち替え、同様に右手を清める
・柄杓を右手に持ち替え水を汲み、左手で受けて口をすすぐ
・水を左手に流す
・柄杓を立てて柄に水を流し清め、伏せて置く
どの神社でも手順は同じですので、覚えておきましょう。
会釈をして賽銭箱に賽銭を入れる
参道を通って神殿の前まで来たら賽銭箱の前に立ちましょう。会釈をして、神様への真心のしるしとして、賽銭箱にお賽銭を入れましょう。
お賽銭は神様にささげるものであり、投げ入れるのは失礼ですので避けてください。
拝礼して退く
お賽銭を入れたら、下記のように「2礼2拍手1礼」の作法で拝礼していきましょう。
・深いおじぎを2回行う(2礼)
・両手を胸の高さで合わせ、右手を少しずらして手を合わせる
・肩幅程度に両手を開き、拍手を2回打つ(2拍手)
・両手を合わせて心を込めて祈る
・両手を下ろして深いおじぎをする(1礼)
拝礼が終わったら、会釈をして退きましょう。
初詣の注意点
神社へ初詣に出向く際、いくつか気をつけたい点がありますので見ていきましょう。
初詣の服装
神社への参拝には、厳格な服装の決まりはありません。しかし、神社は神様の領域ですので、目上の人に接するように正装するのが望ましいです。
とくに社殿の中など特別な場所に参拝する場合には、あらたまった服装を心がけましょう。
拝礼の作法には例外もある
神社へ参拝する時の作法は、「2礼2拍手1礼」が一般的です。ただし、「2礼4拍手1礼」の出雲大社など、例外もあります。
神社に作法が掲示されていれば、掲示されている作法に従いましょう。
御朱印やお守りなどは参拝の後に
御朱印やお守りの購入は、基本的には参拝の後にするのがマナーです。ただし、神社によっては参拝前に御朱印帳を預けて参拝後に取りに来るよう表示されていることもあります。
願いごとはいきなり伝えない
初詣の参拝をする時に、いきなり願い事をするのはNGです。まずは自分の名前や住所を述べてから、感謝の気持ちを伝えてください。ご利益を祈願したければ、その後に1つだけ願い事を伝えましょう。
喪中の参拝は避ける
親族が亡くなって喪中や忌中であれば、お祝い事は避けるのが無難です。忌中は仏教なら49日、神道なら50日とされています。喪中は1周期が終わるまでです。
忌中であれば、神社への初詣の参拝は控えましょう。喪中の場合は諸説ありますが、三が日を外して参拝するのが無難です。喪中に初詣をする場合は、晴れ着の着用は避けて静かに参拝しましょう。
初詣におすすめの神社5選
初詣の参拝先には、たくさんのパワーをもらえる神社を選びたい人も多いでしょう。そこで、初詣の参拝先として人気がある、おすすめの神社を紹介します。
明治神宮【関東・東京】
明治神宮は東京の原宿駅近くにある神社で、初詣の参拝先として人気があります。明治天皇と昭憲皇太后をお祀りしていて、家内安全・身体安全など、さまざまなご利益が期待できる神社です。
2022年お正月期間の開門、閉門時間は下記の通りです。
大晦日 | 6:40〜0:00 ※大晦日〜元日は終夜お参り可能 |
元日 | 6:00〜18:30 |
1月2日、3日 | 6:40〜18:00 |
1月4日 | 6:40〜17:30 |
1月5日以降 | 6:40〜16:20 |
三が日の10時以降は混み合いますので、参拝時間を決める際の参考にしてください。
住吉大社【関西・大阪】
住吉大社は大阪にあり、1,800年以上続くとされている神社です。毎年多くの人が初詣に訪れていることでも知られています。
2022年お正月期間の開門、閉門時間は下記の通りです。
元日 | 大晦日22:00〜18:00 |
1月2日〜5日 | 6:00〜18:00 |
1月6日以降 | 6:30〜17:00 |
このように2022年の元旦には、大晦日の夜22時に開門した後は元旦の18時まで夜通し参拝できます。
伊勢神宮【東海・三重】
伊勢神宮は三重県にある、日本を代表するパワースポットとしても知られる神社です。例年初詣の時期には、多くの参拝客でにぎわいます。
靖国神社【関東・東京】
靖国神社は東京都千代田区にある、国家のために命を落とした人を祀るために建てられた神社です。
下鴨神社【関西・京都】
下鴨神社は京都にあり、京都最古の神社のひとつとして知られています。縁結びなどのパワースポットとしても有名で、初詣の参拝場所としても人気がある神社です。
初詣の参拝は氏神様から! 恵方の神社へ出向くのもおすすめ
初詣の参拝先には神社とお寺があり、神社を参拝する人も多いです。日本各地にはたくさんの神社がありますが、初詣には氏神様から参拝しましょう。氏神様がとくになければ、恵方にある神社や有名な神社へ参拝するのもおすすめです。
神社に初詣するなら、参拝の手順はマナーとして押さえておきましょう。また、服装など注意すべき点もいくつかあります。
初詣は古くから続く日本の風習です。初詣の前にこの記事の内容を、復習しておきましょう。