iPhone 12以降のモデルで『設定』→「カメラ」画面を開くと、下のほうに「レンズ補正」スイッチが用意されています。スイッチ近くには「前面カメラとウルトラワイドカメラのレンズによる歪みを補正します」と説明文がありますが、具体的な効果がピンとこないかもしれませんね。
「カメラ」画面にある「レンズ補正」スイッチは、インカメラ(セルフィーカメラ)とリアカメラ(超広角/ウルトラワイドカメラ、0.5x)のレンズの歪みを補正するために用意されています。スイッチをオンにすれば、以降インカメラまたはウルトラワイドカメラで撮影するとき補正が行われ、オフにすれば補正が行われません。
一般的に広角レンズとは、ふだんの視野角より広い画角で撮影できるレンズをいいます。遠近感・立体感のあるダイナミックな写真を撮影できる反面、写真の四隅が外側へ引っ張られたかのような「歪み」が生じるため、実物と印象が大きく違ってしまうことがあります。超広角レンズは広角レンズよりさらに画角が広く、それだけ生じる歪みも大きくなりがちです。
この「レンズ補正」スイッチは、初期値では有効(オン)に設定されています。歪みを抑えた写真を撮影できるため、特にこだわりがない場合はそのままオンにしておくといいでしょう。
しかし、見方を変えれば、広角レンズは歪むもの、ムリに補正を行わずありのままで撮影したほうがレンズ本来の味わいを出せる、という考えかたもできます。超広角レンズであればなおのこと、特長を生かした写真を残したいのであれば、「レンズ補正」スイッチをオフにして撮影することもひとつの考えかたです。