WOWOWは、今年1月に開局30周年を記念して立ち上げたプロジェクト『アクターズ・ショート・フィルム』の第2弾となる『アクターズ・ショート・フィルム2』を2022年2月6日に放送・配信する。
今回、監督を務めるのは青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子の5人(五十音順)。いずれも今のエンタメ界で活躍し、これからの時代を担う俳優たちだ。各作品のタイトルと主演は以下の通りとなっている。
- 『いくえにも。』 監督:青柳翔 脚本:山咲藍 主演:村上虹郎
線路脇にポツンと設置された電話ボックス。そのかたわらを通り過ぎた修平(村上虹郎)は、とぼとぼと家に帰って行く。家には父と母、妹が待っていて、週に一度の家族団欒でテーブルを囲もうとしていた。そこに、隣に引っ越してきた奇妙な夫婦が挨拶に訪れる。犬を抱いた妻はリビングに上がり込み、一家団欒を掻き回すような言動をしはじめるのだが…。
- 『物語』 監督・脚本:玉城ティナ 主演:琉花・奥平大兼
高層ビルに囲まれた都会の雑踏をひとり音楽を聴きながら歩いている少女(琉花)が、向かった先は、なにもない真っ白な部屋。その部屋には、ものいわぬ美少年(奥平大兼)が、ひとりベッドに横たわっている。そのベッドのかたわらで、少女は少年に向かって自分の装わない気持ちを問わず語りに語り出す。二人のスリリングな関係の行方は…
- 『あんた』 監督・脚本:千葉雄大 主演:伊藤沙莉・千葉雄大
「あたしはいつでもあんたの味方だからね」筆を走らせるスナックの雇われママの男が思いを馳せるのは、キャンプを楽しむ女(伊藤沙莉)と男(千葉雄大)。恋人でもなく、友人というには軽すぎ、でも家族にはなれない。近くにいるのに遠く感じる。ひとりでも平気だと思っていたはずなのに込み上げる寂しさ。一生続くはずだった関係は、男の一言によって徐々に歪が生まれていき…2人の先にあるものとは。
- 『ありがとう』 監督・脚本:永山瑛太 主演:役所広司
家族と離れ、死に場所を求めてひとり彷徨うおとこ(役所広司)。癒してくれるはずのマッサージ嬢からも逃げ出し、路上で盗んだ車で奥深い山へとはいっていく。車を乗り捨て、さらに森の奥へ歩み入るおとこは、そこで奇妙な若者に出会う。
- 『理解される体力』 監督:前田敦子 脚本:根本宗子 主演:柳英里紗・三浦貴大
小さな喫茶店の店中に響き渡る大声で泣くキエ(柳英里紗)と、やさしくそれを受け止めるユミ(三浦貴大)。キエは貪るように巨大なパフェをたべ、貪るように涙を流して子どもみたいに大声で泣いている。どうやら旦那に浮気されたらしいキエは、とどまることのない怒りと涙と食欲の激流に押し流されている。喫茶店の店長は、キエが大声で泣いているその理由を想像してキエにつたえるのだが…。
永山瑛太コメント
今年の3月頃から脚本を書き始めて、純粋にものづくりに向き合い、ロケハン、衣装合わせ、撮影、編集とすべての工程に携わらせて頂きました。そして、ようやく完成を迎えた今は達成感と感謝の気持ちでいっぱいですし、気分がとてもいいですね。『ありがとう』を手掛けるにあたって、自分の中には明確な答えがあった気はするのですが、それは何なんだろう、と分からないから映像化したかったんです。それがついさっき完成して、作品を通して「生きる」ということを自分自身でも確認したかったのかな、と少しだけ答えが見えてきた気がします。
素晴らしいキャスト・スタッフの皆さんと、自分が本当に撮りたかったものが撮れて個人的には大満足の仕上がりです。観て頂いた方それぞれが感じたことが全てだと思いますので、先入観をあまり持たず、まずはこの作品を楽しんで頂けたら嬉しいです。そして欲を言えば、観た後に作品の感想をどなたかと一緒に話し合って貰えれば、さらに嬉しいですね。
『アクターズ・ショート・フィルム2』はWOWOWプライムにて2022年2月6日(17:00~)放送、WOWOWオンデマンドにて配信。