ヤマハ発動機の「YZF-R」シリーズは幅広いシチュエーションで走りが楽しめるバイクだ。エントリーモデルから本格スーパースポーツ(SS)までラインアップは豊富。最新モデル「YZF-R7」の国内販売が決定した今、改めて同シリーズの魅力を確認してみたい。
YZF-Rシリーズの最高峰はカラーを刷新!
まずは、フラッグシップモデルとなる「YZF-R1」(販売価格は236.5万円)から。最新モデルは基本的に2020年モデルの性能を踏襲し、カラーリングを刷新した。
搭載するのは997ccの水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒クロスプレーンエンジン。最高出力は200PS/13,500rpm、最大トルクは11.5kgf・m/11,500rpmを叩き出す。高みを目指して追求した独自のメカニズムと最新電子制御により、動力性能と運動性能は高いレベルで仕上がっている。まさにサーキットの申し子といえる上級者向けのモデルだ。上位モデルの「YZF-R1M」(319万円)はカーボン素材の軽量カウルなどを採用している。
街乗りも楽しめる
続いては、320ccの水冷4ストロークDOHC直列2気筒4バルブエンジンを搭載する「YZF-R3」(68.75万円)だ。
フロントカウル先端のM字型ダクトやスクリーンにかけてのスタイリング、肉抜きで軽量化したハンドルクラウンなどを特徴とするYZF-R3。MotoGPマシン「YZR-M1」をイメージしているだけあってレーシーな雰囲気だが、コンセプトは「毎日乗れるスーパーバイク」であり、またがってみるとライディングポジションが取りやすかった。「YZF-R7」などの上位モデルと比べるとハンドル位置が高めなので、無理なく前傾姿勢が取れるのだ。シート高780mmと足つきもいいので、街乗りでも安心してスポーティーな走りを楽しめるだろう。
SS入門に最適なYZF-Rシリーズの末っ子
最後は最小排気量モデルの「YZF-R25」(65.45万円)。こちらは「YZF-3」の兄弟車で、スペックの違いは排気量くらいだ。
10数年前に巻き起こった250ccスポーツブーム以降、特に盛り上がりを見せるているこのクラス。「YZF-R1」に比べ約30kg軽い170kgの車体は、取り回しも楽々行える。倒立式フロントサスペンションを採用するなどスポーツ性能も高く、SS入門にぴったりの1台だ。250ccは車検がないため、維持費が低く抑えられる点は「YZF-R3」にない魅力といえる。