アイリスオーヤマが独自ブランド「FNCT(ファンクト)」を起ち上げ、アパレルに本格参入。12月にはFNCTの秋冬モノとして、ヒーター内蔵のアウター、ボトム、ネックウォーマー、ブランケットを11製品、ヒーターを内蔵しないブルゾンやジャケットなど8製品、合計19製品をリリース。さっそくアイリスオーヤマを訪れて、秋冬モノを試着してきました。
日常生活でも着やすいヒーターウェア
かつてアイリスオーヤマがFNCTシリーズに先立って発売したファン付きウェアは専用モバイルバッテリーが必要でしたが、2020年冬に出したヒーター付きウェアは汎用のモバイルバッテリーに対応。そして、2021年6月にアパレルシリーズを「FNCT」と名付けてブランド化しました。FNCTは、Function(機能性)を語源にした造語です。
他社製品を含め従来のファン付き衣類やヒーター付き衣類は、作業現場などでの着用を想定にしたデザインが主流でした。それに対してFNCTは、作業時だけでなく日常生活でも着やすい、カジュアルなデザインになっています。アウターの参考価格は7,900円~11,000円で、全国のホームセンターを中心に販売しています。
FNCTの秋冬物に共通するのは、以下の4点。
(1)ヒーターにカーボンナノチューブを使用しており、軽くて柔らか。約0.05mmの極薄仕様で、しっかり触らないとどこにヒーターがあるのか分からないくらいです。
(2)すばやく温まる。30秒で温かく感じる速暖性能は、寒い屋外でもすぐに身体を温められます。
(3)丸洗い可能。バッテリーを外せば水洗いできます。乾燥機は不可。屋外で使うアウターでも清潔さを保てます。カーボンナノチューブは取り外せません。
(4)環境に合わせて手早く温度調整可能。操作ボタンが表側の目立たない場所に付いていて、服のファスナーを閉めたまま片手で操作できます。アウターの場合は裾元に付いています。温度調整はオフを含めて5段階です。
落ち着いた色合いで老若男女が着られる
FNCTシリーズはいずれも男女共用で、サイズはS・M・L・XLの4種(一部は3Lまで用意)。アウターは着込んだ上から羽織ることも多いので、大きめのサイズをそろえています。色は落ち着いた淡い色合いか、白や黒がメインです。
アイリスオーヤマの広報、高橋さんによると、注目度が高いのはマウンテンヒートパーカーとリバーシブルヒートベスト。どちらも普段着を意識したデザインとなっており、若者から高齢者まで無理なく着られるよう工夫しています。
マウンテンヒートパーカーはフードも付いているので、雨や雪の日にも近所の買い物に気軽に羽織ったり、アウトドアに着ていったり、幅広いシーンで利用できそう。
リバーシブルヒートベストは、ステッチ/ノンステッチの両面仕立て。ハイネックなので首元まで温かくできます。ライトグレー、オレンジ、カーキ、ベージュ、ブラックの5色で展開するのは、リバーシブルヒートベストのみです。
「公園で小さい子を遊ばせるお母さんやお父さんにも良いと思います」(高橋さん)。元気に遊び回る子どもは寒さを感じないものですが、見守る親はあまり動かないこともあって寒いですからね。
そのほかのアウターも駆け足で見ていきましょう。インナーヒートベストはジャケットやコートの下に着るベスト。あまり目立たせたくない場合、首元のスナップでVネックに調整できます。
揮発防風フーディーボアヒートベストは裏地がフリース生地で、もこもこしたボアになっています。保湿機能が高くて肌触りが良く、ヒーターを点けなくても温かいベストとして着られます。釣りやキャンプなどのアウトドア向けという位置付けです。
撥水リバーシブルヒートブルゾンは、雨を弾く撥水加工の生地。雨や雪の日でも安心して着用して外に出られます。
ボトムやブランケットなども温か~
上に着るアウターだけでなく、ヒートキルティングスカートや裏起毛ヒートパンツといったボトム、2Wayヒートブランケット、ポケッタブルヒートネックウォーマーもラインナップしています。
スカートとパンツは、両手を入れられるポケット部分と腰の下にヒーターを配置。スカートは腰巻きタイプで、アウトドアでも使える耐摩耗素材を採用しています。パンツは裏起毛でヒーターを利用しなくても温かい仕様。バッテリーのポケットは右の太ももの横になるので、動いていてジャマにならない設計です。
2Wayヒートブランケットは、たたんで袋に入れるとクッションになり、広げれば膝かけやショール風に使うのにちょうど良いサイズ。素材はシェルパフリースなので、最初だけヒーターを入れて、温かくなったらヒーターを切ってもずっと温かく感じられます。
ポケッタブルヒートネックウォーマーは、丸めて収納するポケット付き。カバンなどに入れて持ち運びやすい製品です。広げれば首全体をぐるっと覆えます。
以上、アイリスオーヤマが家電で培った技術をアパレルにも展開する、FNCTシリーズのヒーター搭載製品をざっと紹介しました。
2021年冬から2022年春にかけての日本の冬は、例年よりも寒くなると予想されています。新型コロナウイルスにもまだまだ注意が必要なこの冬、カゼ予防のひとつとしてヒートウェアの購入を検討してみてはいかがでしょう。帰省のお土産にも良さそうですよ。
最後に、FNCTシリーズの型番、色、サイズ展開、参考価格の一覧(クリックで拡大表示)です。