JR北海道は、2022年3月12日に実施するダイヤ改正で、キハ261系を22両追加投入し、キハ283系で運転している特急「おおぞら」6本(上下各3本)すべて置き換える。キハ283系の定期運用終了を受け、記念特急券を発売することも発表された。
キハ283系は1997(平成9)年3月に「スーパーおおぞら」としてデビュー。北海道では第2弾となる振子式の特急形気動車で、札幌~釧路間を高速化し、札幌圏と道東の往来を促す契機となった車両だという。2020年3月ダイヤ改正で、「スーパーおおぞら」は「おおぞら」となり、新たにキハ261系を投入。現在は下り「おおぞら1・7・9号」・上り「おおぞら4・6・12号」をキハ283系、下り「おおぞら3・5・11号」と上り「おおぞら2・8・10号」をキハ261系で運転している。
ダイヤ改正後、上下各3本運転されているキハ283系の「おおぞら」はすべてキハ261系に。あわせて一部列車のダイヤ調整と停車駅変更も行う。下り「おおぞら9号」は現行の札幌駅17時29分発・帯広駅20時16分着・釧路駅21時59分着から札幌駅17時25分発・帯広駅20時5分着・釧路駅21時49分着に変更。札幌駅から帯広駅までの所要時間を7分、釧路駅までの所要時間を6分短縮する。
下り「おおぞら9号」は新たに浦幌駅にも停車。浦幌駅の到着時刻は20時50分とされ、利用しやすい時間帯となる。現在、浦幌駅に停車している下り「おおぞら11号」(浦幌駅の到着時刻は22時54分)はダイヤ改正後、浦幌駅を通過とする。なお、キハ283系からキハ261系への変更にともない、所要時間が1~2分程度延びる列車がある。
特急「おおぞら」はダイヤ改正後、4・5・10・11月の平日など、利用の少ない閑散期に年間60日程度、自由席を1両化。通常の編成はグリーン車1両・普通車指定席2両・普通車自由席2両の5両編成だが、閑散期の平日はグリーン車1両・普通車指定席2両・普通車自由席1両の4両編成となる。
導入から25年にわたり活躍したキハ283系が2022年3月に定期運用を終了することを受け、12月27日に釧路駅で「ありがとう283系おおぞら号記念特急券」を発売。キハ283系の写真をデザインした自由席特急券(釧路駅から札幌駅まで)で、購入特典として記念特急券1枚ごとに特急「おおぞら」のポスター1枚(B1サイズ・283枚限定)をプレゼントする。記念特急券の発売枚数は2,830枚とされ、窓口が混雑している場合など、一度に購入できる枚数を1人5枚に制限する場合がある。発売額は2,640円。郵送での販売は行わない。