お年玉を入れる袋には正しい書き方が存在します。お年玉は、子どもにとっては待ち遠しい習慣ですが、渡す側の大人にとっては準備が必要なものです。お年玉には、実はさまざまな所作やマナーがあるので、事前に確認しておきましょう。

この記事では、お年玉袋の書き方やお札の入れ方、お年玉を渡す際のマナーなどを解説します。また、お年玉の金額の相場についても紹介しますので、参考にしてみてください。

  • お年玉とは

    「お年玉袋の書き方」について解説します

お年玉袋の書き方

お年玉を渡すときはお年玉袋を用意して、ただ名前を書いて渡せばいいわけではありません。お年玉袋には正しい書き方が存在します。

お年玉袋に相手と自分の名前を書く

お年玉袋には渡す相手と自分の名前の両方を書きます。相手の名前はフルネームである必要はなく、愛称や「ちゃん」「君」付けなどで書くことも可能です。まだ漢字が読めない年齢の子どもには、ひらがなで書いてあげましょう。

  • お年玉袋の書き方

    お年玉袋には渡す相手と自分の名前を書きます

また、各自の名前を書く場所も決まっています。表面の中央上にはデザインによっては「お年玉」と書かれていたり、自身で書く必要があったりします。相手の名前は表面の左上に、自分の名前は裏面の左下に書くのがマナーです。

お年玉のデザインによっては表面に相手の名前を書くスペースがない場合がありますが、無理に書いたり、裏面に書いたりすることは避けましょう。

お年玉袋へのお札の入れ方

お年玉の由来やお年玉袋の書き方、金額の相場を知ったあとは、実際にお年玉に入れる金額を決めて、紙幣を袋に入れるときのマナーも学んでおきましょう。

  • お年玉の入れ方

    お年玉の入れ方には作法があります

お年玉の入れ方にはいくつか注意があります。

紙幣を三つ折りにする

まず、お年玉に使用する紙幣は三つ折りにしてお年玉袋に入れます。折り方にも決まりがあり、先に左側を折ってから右側を折って、肖像が描かれている表面を内側になるように三つ折りにするのが正しい折り方です。

最終的に折るからといって使い古された紙幣を使わないようにしましょう。前述のとおり、お年玉には新札を使うのがマナーです。

また、紙幣を折らずに入れられる大きなサイズのお年玉袋を使う場合は、10,000円以上の金額を入れるのが目安となります。

紙幣を入れる向きに気を付ける

三つ折りにした紙幣は、上下の向きが逆にならないように揃えておきます。紙幣を取り出したときに、お年玉袋の表と紙幣が同じ方向になるようにするためです。硬貨を入れる場合も同様で、絵柄や漢数字がある表面を表にして入れます。

お年玉の金額の相場

お年玉を渡す側にとって、書き方やマナー以外に悩ましいことはお年玉の金額でしょう。

渡す金額やルールはさまざまです。たとえば、毎年1,000円ずつ増額する仕組みや年齢にちなんだ金額などを渡すという家庭もあります。まずは一般的に相場だといわれている以下の金額を参考にしてみてください。

  • 未就学児:1,000円以下
  • 小学生(低学年):1,000円〜3,000円の範囲
  • 小学生(高学年):3,000円〜5,000円の範囲
  • 中学生:5,000円程度
  • 高校生:5,000円〜10,000円の範囲
  • 大学生:10,000円程度

また、お年玉を渡す期間については決まったルールはありません。

子どもが幼稚園や保育園に通い始めて、お金という概念を知っていく3歳から5歳くらいのときにお年玉を渡し始める家庭もあります。お年玉を渡さなくなるタイミングとしては、高校卒業や成人、大学や専門学校の卒業などがやめどきになりやすいといえます。

ただし、お年玉を渡す期間は家族や地域によって変わるものです。自身の子どもなのか、親戚の子どもなのかでも変わってきます。家族や親戚で事前に確認して考えを擦り合わせておきましょう。

お年玉をあげるときの注意点

不吉な数字の金額は避ける

正月は新年を祝うめでたい時期であるため、4や9のつく不吉とされるような数字の金額は避けておきましょう。たとえば、4,000円や9,000円などの金額はお年玉では避けるほうが無難です。

目上の人の子どもには渡さない

お年玉は目上の人から目下の人に渡す習慣ですので、目上の人の子どもに対するお年玉は避けるほうが無難です。どうしても渡したい場合は、現金は避けて物や金券などを贈り、「お年賀」や「図書料」とお年玉袋に書きましょう。

また、お年玉を渡す相手が自分の子どもではない場合、子どもの親の前で渡すようにしましょう。子どもが置き忘れたり、親に報告することを忘れたりしないためです。

お年玉の書き方やマナーを覚えよう

お年玉にはさまざまな作法や書き方の決まりがあります。年に1度のお年玉を心待ちにしている子どもたちのためにも、お年玉の書き方も覚えておきましょう。

また、金額の相場は年齢が上がるごとに高くなる傾向にあるので、あらかじめ相場も調べておくと安心です。