「Why Japanese people!?」のフレーズでお馴染みの厚切りジェイソンさんが、11月12日に書籍『ジェイソン流お金の増やし方』を発売しました。IT企業役員と芸人の二刀流だけでなく、投資家としての顔も持つジェイソンさんの投資歴は約15年。その投資によって2年前には、“家族全員が一生安心して生活できるほどの資産”を増やすことができたそうです。
興味はあるけれど何から始めたらいいのか分からない……そんな投資初心者こそ、この本から学ぶことが多いはず。今すぐに、誰でも真似できる投資術や節約術が、分かりやすく説明されています。
経済的自立を見事に達成した厚切りジェイソンさんに、ご自身の投資経験についてのお話をお聞きしました。
■投資はギャンブルじゃない。長期的な目で考えよう
ーーまず、投資を始めたきっかけを教えてください。
アメリカで入社したGE(ゼネラル・エレクトリック社)で、もともと給料の一部を資産運用に回す仕組みができていたんです。給料が自分の口座に入る前の段階で、自動的に投資に回してくれる制度があったので、スタートはそこですね。
アメリカには日本のようにしっかりした公的年金制度がないので、老後の資金は個人でなんとかするという意識が強いんですよ。これをきっかけに、投資とはどういうものなのか?と調べて、個人的にも始めるようになりました。
ーー「投資すること」の一番のメリットはなんでしょうか?
それは、もちろん「お金が増えること」でしょう! (笑)。それが投資の目的ですし、お金が増えることが一番嬉しいです。
僕の投資スタイルは、個別の銘柄ではなく株式市場全体を網羅した投資信託。毎月コツコツと積み立てていくだけで運用のお金が増え、複利の効果も得ることができているんですよ。2年前には、投資の利益だけで家族全員が一生安心して生活できるお金を得ることができるようになりました。
ーーそれが、FIRE(Financial Independence ande Retire Early=経済的自立と早期リタイア)というものなんですね。
結果的にはそうなりましたが、僕が思う人生の一番の贅沢は「自由」だと思うんです。仕事に依存せず、何があっても心配がひとつもない生活こそが贅沢だと。
ーーこれまでに、投資での失敗経験はありますか?
今すぐお金持ちになりたい! という欲から、そのとき軌道に乗っている銘柄にある程度の大金を入れたんですが直後に大暴落……なんてことがありました。その経験もあったので、ギャンブル性の強い投資はもう二度とやらない! と強く思うようになったんです。
ーーそれを経て、今の投資スタイルに。
そうですね。ほぼ確実に、長期的に続ければ増えるものを選ぼうと計画するようになりました。例えば、一発当たれば10倍、100倍と、そういうものを狙う人もいるかと思います。でも、それって運ですよね。カジノで当たる人がいるのと同じ。確実ではないし、僕自身そんなにスキルもないので危険は冒したくないなという判断になりました。失敗したときはすごく後悔したんですよ。
■危なくないやり方があるって知ることが大切
ーーアメリカと日本で、投資やお金に対する考え方は違うと思いますか?
日本はまだ、投資に対して消極的かなと思います。貯金は安全、投資は危険というような。でも、銀行に預けたところで金利はどれくらいですか? がっかりしませんか?
だから、投資は危ないやり方ばかりじゃないよということを強く伝えたいんです。もちろん「絶対」はないので、下がってしまう時期もいつかはくるでしょう。でも、それをすぐに失敗したと思わずにキープして買い続けていたら、10年後にはほぼ資産が倍になっていることは間違いないんです。
ーー投資するうえで「これだけはやってはいけない」と思うことは何ですか?
感情的になって、すぐ売却してしまうことは絶対にやるべきじゃないですね。リーマンショック、ウォール街大暴落、同時多発テロ、コロナショック……これまでに起こったことを振り返っても、20年期間で考えたら利回りが6%下回ったことはないんです。僕の父は、リーマンショックのときに焦って株を全て売却してしまい、結果的に大きな損害につながってしまいましたから。
ーーよっぽどのことが起こらない限り、コツコツ続けるってことですね。
よっぽどのことがあったとしても、ですよ! (笑)。これを超えるような出来事って、世界が終わることくらいですから。よっぽどのことが起こったときこそ焦らない。大切なのは、定期的にやる習慣をつけることだけ。投資って、難しくないでしょう!