Microsoftは公式ブログで「休暇のため今回のフライトが最後。2022年に会おう」と述べ、現地時間2021年12月15日に2021年最後のWindows 11 Insider Preview ビルド22523をリリースした。Flight Hubによれば、Devチャネル向けにリリースした数は15ビルド。最初のWindows 11 Insider Previewだったビルド22449は現地時間2021年9月2日にリリースしているので、約3カ月半で15ビルドは精力的といってよいだろう。
ビルド22523は、「Win」+「Tab」キーを押すと現れるタスクビューや、「Alt」+「Tab」キーのタスク切り替え画面の操作性を改善するスナップグループを、Devチャネルを選択するWindows Insider Program参加者に展開。また、エクスプローラーで「PC」を開いている際の「…」メニューに「メディアサーバーに接続」を追加した。「設定」には各種更新プログラムのアンインストール用ページを用意し、コントロールパネルからの移行も進めている。
19カ所にもおよぶ修正と改善も加わった。一例として、OneDriveフォルダー内のファイルを「F2」キーを押して名前を変更するとき、Windows 11 バージョン21H2(ビルド22000.376)で選択状態が解除されるバグを修正している。この挙動は必ず発生するものではなく、対象のフォルダーを開いて1分ほど放置すると問題なく操作できることもある。筆者が確認した限りでは、OneDriveフォルダーを開き、矢印キーでファイルやフォルダーを移動するときの遅延も改善されていた。
とはいえ、エクスプローラーに関する修正は万全ではない。「スタートメニューなどから検索するときに文字入力できない」、「マルチディスプレイ環境でメインディスプレイの通知領域を右クリックするとエクスプローラーがクラッシュする」といった不具合も残っている。個人的には、懸案だったエクスプローラーの操作性が改善しているため、メインPCもWindows 11 Insider Previewに切り替えたいところ。ただ、オンライン発表会への参加環境を兼ねているPCなので、何かあったら――と尻込みしているのも事実だ。
さて、いよいよ来年(2022年)はWindows 11初の機能更新プログラムがリリースされる予定。気になる提供時期だが、Microsoftは公式ブログにて、Windows 10用機能更新プログラムの提供予定時期を2022年後半と述べている。開発チームが異なるため、Windows 11用機能更新プログラムがWindows 10用に引きずられるとは考えにくいが、PCを仕事や趣味の道具として使っているユーザーにとって、現在のWindows 11は品質的に少々厳しい。2022年の機能更新プログラムを待ちつつ、毎月の品質更新プログラムによってWindows 11の安定性向上を期待したい。