俳優の神尾楓珠がこのほど、東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『顔だけ先生』(毎週土曜23:40~)のクランクアップを迎えた。最終話は、18日に放送される。
この日は、親から見合いを進められた亀高先生(貫地谷しほり)から、相談をもちかけられるという状況を遠藤が想像するシーンの撮影。キュンとする切なさをトレンディドラマ風に演出し、神尾はダブルのスーツにオールバックの髪型。貫地谷も前髪を立ち上がったヘアスタイルに真っ赤な口紅と、いずれもバブル時代を彷彿させる装いだった。
スタッフから花束と共に惜しみない拍手が贈られた神尾は「寂しいですね。正直セリフ量も多かったですし、スケジュールも大変でしたが、この現場を本当に楽しんでいて、視聴者の方はもちろん、現場を笑わせるにはどうしたらいいのかが、やりがいになっていました。遠藤役を楽しんで4カ月間できたと思います」と挨拶。貫地谷にもお辞儀をすると、再び現場に拍手が響いた。
神尾のコメント全文は、以下の通り。
心にぽっかりと穴が開いたような、ついにこの現場が終わると思うと寂しいです。とても楽しくて、きっと何年後かに振り返っても楽しかったなと思える現場でした。監督と話し合い、僕の提案も受け入れて頂きました。それを貫地谷さんが全て返してくれるおかげで、僕は何をしても大丈夫と思えるようなりました。演技を色々と試すことができたのは、貫地谷さんのおかげです。貫地谷さんでなかったら、こんなに面白い遠藤にはなっていなかったと思っています。
――先生役に挑戦してどうでしたか?
生徒たちとどう接しようかとか、先生らしくしないとなど、最初はいろいろな心配をしましたが、遠藤を演じているうちに、そんなことを考えなくてもいいんだと思いました。
遠藤も徐々に先生らしくなっていきましたし、自分の中でもどんどん楽しさを生み出していく感じで、自分と遠藤がシンクロしていたような気がします。
――印象に残ったシーンは?
本当にたくさんあります。意外だったのは、第7話のホームレス時代のシーン。自分では最終的には笑えるシーンになっていると思っていたんです。でも、あれを観て泣いてくださったという人が、結構いて驚きました。貫地谷さんも、ドラマを観て「泣いた」と言ってくださって。
この作品は、何が面白いとなるのか、どのセリフが響くのか、全く予想できなかった。でも、それが遠藤らしいんだなという風に思いました。セリフでは、「死にたいと思いながら生きる。それでいいじゃないですか」(第5話)。あのセリフが、いいなと思いました。
――キュートな仕草も話題になりました。
遠藤は下手したら、ウザいというか、あまり関わりたくないと思われがちなタイプですよね。屁理屈を言って、自分ファーストで。「亀高先生、ひどい」とか、少しぐらい可愛らしさを見せないと誰も応援してくれないから、可愛らしさみたいなものは意識しました(笑)
――いよいよ、あすは最終回ですが、見どころはいかがでしょうか?
終わり方が、すごく『顔だけ先生』らしいなと。「えっ!? そういう終わり方なんだ」って。だからちゃんとラストまで見届けてもらえたら嬉しいです。しかも遠藤がここにきて壁にぶち当たって悩むんです。そこが注目だと思います。