JR東海が導入する新形式の通勤型電車315系。2022年3月5日の運転開始に向け、今年度は8両編成を7編成、計56両を新製する予定となっており、このほど4編成目(C4編成)が登場。東海道本線・中央本線などで試運転を行った。

  • 新型車両315系の4編成目となるC4編成が登場

新型車両315系は11月6日深夜に1編成目(C1編成)が日本車両(日本車輌製造)豊川製作所を出場。それから2カ月弱の間に、今年度導入する編成の半数以上が出場したことになる。

315系は片側3ドア・オールロングシートの通勤型電車として導入される。エクステリアは直線を使用した幾何学的な前面形状とした上で、コーポレートカラーのオレンジとホワイトを調和させ、親しみを感じさせるデザインに。インテリアは空間の広がりによる開放感を得られるデザインとし、車いすスペース・車いす対応トイレなどバリアフリー設備を充実させたほか、車内防犯カメラや非常通話装置を増設して車内セキュリティの強化も図る。冷房機能の向上に加え、国内初導入という「AIによる自動学習・制御最適化機能」も特徴に挙げられる。

  • 中央本線で試運転を行う315系C4編成

  • 名古屋駅で折り返し、神領方面へ

JR東海は同社保有車両のうち、1986~1990年に製造された211系(計250両)、1988~1990年に製造された213系(計28両)、1989~1990年に製造された311系(計60両)について、315系により置き換える計画としている。このうち国鉄から継承した211系0番台(計8両)は2022年3月中に引退予定。315系は2022年3月5日から中央本線中津川~名古屋間で運転開始し、2023年度中に同区間の列車(特急列車等は除く)を315系に統一する。