コロナ禍の運動不足で最近、注目されているウォーキングアプリ。筆者はこれまでにもいろいろなアプリを試してきましたが、最近、ハマっているのがアメリカ・シリコンバレー発の「Miles」です。これまでのウォーキングアプリとどう違うのでしょうか。約2カ月使ってみて、確かによくできたアプリだと思いました。

  • 使っているMilesの記録。移動距離に応じて「マイル」という独自ポイントが貯まり、そのマイルを使って特典が受けられるようになっています

    使っているMilesの記録。移動距離に応じて「マイル」という独自ポイントが貯まり、そのマイルを使って特典が受けられるようになっています

すべての移動がマイルに変わるのでムダがない

2021年10月20日に正式にローンチした「Miles」。24時間後に10万ダウンロードを達成し、1カ月後には100万ダウンロードを超えるなど、非常に注目度の高いアプリです。

その理由について筆者は、全ての移動で「マイル」がラクに貯まるからだと思っています。「Miles」では世界中どこにいても1マイル(1.609km)移動することで、1マイル(Milesの独自ポイント)を貯めることができます。

インストール後の設定時に位置情報の取得を「常に許可」にしておくと、アプリを立ち上げなくてもAIが移動方法を自動で判定。スマホを持ち歩いているだけで、その移動距離に応じたマイルを付与してくれます。

  • 【左】筆者の11月の移動データ。徒歩(オレンジ)や電車(グリーン)での移動が多いです。【右】移動すると自動で移動手段と距離に応じたマイルが記録されます

  • 詳細情報ではどこからどこまで何時に移動したかもわかります

しかも環境に優しい移動方法だとボーナスマイルが付与されて、効率良くマイルを貯められるのがお得。ボーナスマイルは以下のような感じです。

10倍 徒歩、ランニング
5倍 自転車
3倍 バス、電車、船、スキー
2倍 車の相乗り
1倍
0.1倍 飛行機

バスと車は区別が難しいようで、バスで移動しているのに車と表示されることがあります。もし間違って認識された時には、移動手段の変更依頼をすることで、正しい表示に変更してもらえます。変更のリクエストをしておけば、1~2時間後には正しく表示されている印象です。

  • 【左】認識された移動手段が間違っていた場合、変更を依頼できます。【右】変更リクエスト中の画面

貯めたマイルをさまざまな特典と交換できる

筆者はマイルが10倍になることもあって、主に徒歩での移動を心掛けています。このボーナスマイルが付くことで、環境に優しい行動をしていると意識できるところもいい感じ。「少しは地球温暖化防止に貢献できているかもしれない!」と満足しつつ、日々、歩いています。

こうして貯まったマイルは、JR東日本、JAL、丸井、サンリオ、GARMINなど、パートナー企業の割引券などに交換できます。

ギフトカードやフード・ドリンク、ギフトなど、さまざまなアイテムが1,000円オフや20%オフなど割引になるので、購入したいものがある場合はお得。気になる特典は紹介ページのハートマークをタップすることで、お気に入りに登録することができます。

  • 【左】貯めたマイルをさまざまな特典に交換できます。【右】お気に入り登録しておくと特典を探しやすいです

先日、400マイルをファミリーマートで販売しているお茶の無料引き換えクーポンに交換したのですが、このような無料でもらえる特典はとても人気。実際、この特典も翌日にはなくなっていました。

人気の特典は登場したらすぐに予定数に達してしまうので、素早くゲットしておくことをおすすめします。特典の内容は不定期で更新されるので、マメにチェックしておくことも大切。獲得した特典は買い物バッグ型の「My Purchases」で確認することができます。

  • 【左】400マイルをファミリーマートのお茶と交換しました(現在、この特典はありません)。【右】「My Purchases」で特典の獲得状況がわかります

「Miles」には1ヵ月間に獲得したマイルによって、SILVER、GOLD、PLATINUMの3段階のステータスがあり、筆者はPLATINUMをキープしています。

ステータスが上がるとマイルの交換率がお得になるので、貯めたマイルをより有効に使うことができます。ステータスのランク付けの基準は貯めたマイル数。詳しくは以下の表を参考にしてください。

  • 【表】Milesのステータス
    ※票の一部に重複があったため、画像を差し替えました(12月17日)

特典を交換することでもステータスを上げることができるので、マイル数が達成しそうにない場合は、特典を交換するのもいいかと思います。なお抽選や寄付は10マイルから交換できて手軽ですが、ステータスを上げる特典としては換算されませんでした。

  • 【左】自分のステータスは「ホーム」で確認できます。【右】ステータスページの「マイルバンク」から獲得マイルや利用マイルがわかります

特典の利用や送客でMilesに手数料が入る仕組み

「Miles」は成功報酬型のビジネスモデルで、特典を交換してパートナー企業の商品を購入した時や、ユーザーが獲得できた時に手数料をもらうスタイル。積極的に特典に交換してもらう方がいいので、特典の交換でステータスが上がる仕組みになっているのだと思います。

移動の情報は、個人が特定できない形で提供されることもあるそう。例えば、沖縄旅行に行った人が主に立ち寄る観光スポットはココ!といった具合です。筆者の場合は自分だと特定されなければ気になりませんが、位置情報の取得に抵抗のある人はこのことも含みおいてください。

「Miles」を使い始めて約2カ月。筆者はよく歩くようになりました。「(マイルが貯まるから)ちょっと足を伸ばしてあの店に寄ってみよう」、「天気がいいし、(マイルが貯まるから)公園まで散歩しよう」などと思って行動するようになり、歩くことへのハードルが下がってきました。この意識の変化は大きいと思います。

  • 毎月の移動について総括してくれるのも面白い!

とはいえ、最近は寒すぎてモチベーションが下がり気味。でもスマホを持って移動すれば自動的にマイルが貯まるので、特典を獲得することができます。

頑張っても、頑張らなくてもマイルが自動的に貯まる。この手軽さが「Miles」の魅力なのかなと思います。

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