冬は胃袋が忙しい。この時期はいろんな食材が旬を迎えるが、特に脂が乗った海の幸はたまらなく美味い。あれもこれもと食べていたら、あっという間に腹がはちきれてしまう。

和食ファミレスチェーン「華屋与兵衛」も現在、冬の味覚を心ゆくまで堪能させてくれる海鮮フェアを展開中で、これがまさに海鮮欲を満足させてくれる内容となっている。

その名も「冬の御馳走フェア 愛媛産ぶりと海鮮三昧」。海の持つ“幸せ”がたっぷりと詰まったこのフェアの詳細について今回はレポートしたい。

「冬の御馳走フェア 愛媛産ぶりと海鮮三昧」スタート!

華屋与兵衛は関東地方を中心に展開するファミレスチェーンで、屋号は“握り寿司の考案者”とされる江戸時代の寿司職人「両国華屋の与兵衛」に由来しているそう。

寿司や蕎麦、うなぎ、天ぷらなどの和食が幅広く充実しており、刺し身を店舗で仕込むなど、手間ひまかけたメニューを提供。現在展開中の「冬の御馳走フェア 愛媛産ぶりと海鮮三昧」も、実に華屋与兵衛らしいラインナップとなっている。

大々的に掲載されているのは「極み! 海幸丼(かいこうどん)」(1,529円)。いろんな種類の魚介類を一度に楽しめるようだ。

「愛媛産 鰤の胡麻漬け丼」(単品1,089円)も前面に押されている。こちらは鰤に特化した丼メニューとなっているようだ。「極み! 海幸丼」とともに、「絶品黄金だし」というものが付いてくるようで、最後はお茶漬けのようにして〆る、というイメージなのだろう。

「鰤の雪見しゃぶしゃぶ」(単品869円)という単品メニューも気になる。大根おろしをたっぷりつけて食べるから“雪見”なのだろう。さっぱりしていて美味しそうだ。

この日はいろんな魚を食べたい気分だったので、今回は「極み! 海幸丼」をオーダーすることに決定。さぁ、どんな幸せに巡り会えるのか、楽しみである。

これは贅沢! 一度で二度美味しい「極み! 海幸丼」

待つこと数分、配膳台でガラガラと運ばれてきたのがこちら。

おお……これは凛として美しい。

大きな器にこんもりと盛られた海鮮の山。実際に目にして見ると、かなりボリューミーである。

美味しい食べ方として、こんなプリントも配ってくれた。まずはわさびを溶いた特製ダレをかけて魚介の美味しさを味わい、その後に薬味などを添えて、黄金だしをかけてお茶漬け風にして食すべし……とのことである。ではさっそく、これに従っていこう。

タレにわさびを溶いて……

丼全体にぐるっとかける。これを口にバクッとかき込むと……美味い!!

海鮮は豪華にも、「うに」「本ずわい蟹」「いくら」「貝柱」「まぐろ」「サーモン」「えび」「いか」「とびっこ」の9種類が入っており、一口たべるだけでいろんな魚介の旨味が渦潮のように渦巻いてくる。特製ダレも甘みとコクが合って、この丼にベストマッチしているではないか。く~ッ、これは美味い!

頂点に君臨するうには、まさにこの丼の豪華さの象徴である。

食感はトロットロで、味わいは甘くて濃厚。うに特有の旨味が猛烈に主張してくる。ほかの海鮮と混ぜて食べても個性が際立っており、「我ここにあり!」と声高に叫んでいるかのようだ。うにが入っているだけで贅沢感がずいぶんと違うし、気分も華やいでくる。

イクラのありがたみも半端ではない。いくらがプチプチと弾けるたびに、トロッとしたいくらの甘みが全体に広がり、海鮮丼の美味しさが何倍にも増していく印象である。この大きな貝柱はシャキッと歯ごたえもよく、噛むほどに貝の旨味がにじみ出てくる。うま~っ。

まぐろやサーモンは確実に主役クラスで、味も間違いなく美味しいのだが、エビもぷりっとした食感と甲殻類特有の濃い旨味で、個性派揃いの海鮮丼の中でも活き活きとした存在感を発揮している。

この「極み!海幸丼」の素晴らしいところは、使われている海鮮の種類もさることながら、オクラや大葉などのサブ的な素材たちが、しっかりと全体のまとめ役を担っているところだ。粘り気のあるオクラが丼全体をまろやかに包み込み、大葉が黒子的に働き続けることで、どこかさっぱりと爽やかに食べ進めることができる。こうして生まれた一体感が、海鮮丼を極みにまで高めているように感じられる。

とびっこや、ほぐし身で入っているという本ずわい蟹もある意味で黒子のような働きをしているが、とびっこの弾けるようなプチプチ食感と、本ずわい蟹の豊かな風味のおかげで、丼全体のレベルがグッと底上げされているのは間違いない。確かに、海の幸せが凝縮された丼である。

では、いよいよ最終フェーズにいってみますか。

残った海鮮丼に三つ葉や塩昆布などの薬味を乗せ、絶品黄金だしを投入。おお~、いい香りが立ち上ってくる。

透き通った金色の出汁はめちゃくちゃ上品。とても芳醇で味わい深く、そこにバラエティ豊かな海鮮の旨味がじゅわ~っと溶け出している。ああ~、沁みる。“最幸”に美味い。味変というより、また別の料理に変化したイメージだ。まさに一度で二度美味しい丼である。

海の幸が存分に堪能できる「極み! 海幸丼」。その深い魅力に溺れたくなったら、ぜひ近くの華屋与兵衛へ足を運んでみてほしい。