俳優の中村蒼がNHK土曜ドラマ『風の向こうへ駆け抜けろ』(前後編 12月18日、25日21:00~22:13)に出演し、馬との約2カ月にわたる撮影の現場写真が14日、公開された。

  • 『風の向こうへ駆け抜けろ』に出演する中村蒼

古内一絵氏の同名小説をドラマ化した本作は、地方競馬を舞台に、そこで働く人々と馬の成長と再生を描く物語。中央の競馬学校を卒業してプロデビューするも成績が上がらず、居場所をなくした新人女性騎手・芦原瑞穂を平手友梨奈、廃業寸前の緑川厩舎を運営し、瑞穂を迎え入れる元ジョッキー・緑川光司を中村が演じる。

過去に乗馬を経験したこともある中村。乗馬とは異なるスタイルということもあり、撮影前から練習を重ねて臨んだ。今回公開された写真では、中村が馬に優しく接する様子も捉えている。

そんな中村を、同作のプロデューサー・内藤愼介氏は「仲間を自然と包み込む不思議なリーダーです」と分析する。「緑川厩舎は、小沢仁志さん、大地康雄さんのような強面なベテラン、物静かな平手さん、板垣李光人さん、少しやんちゃな高橋侃さんと年齢差もあり個性豊かでした。そんな中で、中村さんは、うまくみんなをまとめてくれていました。物静かな中村さんが醸し出す説得力は、たぐいまれな洞察力によるもののような気がします」と中村のリーダーシップを高く評価し、「そんな中村さんが演じるやさぐれながらも人を引き付け再生していく緑川光司は必見です。ご期待ください」とコメントを寄せた。

本人コメントは以下の通り。

■中村蒼
これまでこんなにも馬と時間を共にした事はなかったのでとても幸せでした。見ているだけで心が癒されていきました。きっと今回の全員のキャスト、スタッフが同じ様に癒されたと思います。そして間近でみる競走馬は迫力が凄く、競馬場で駆ける姿は圧巻でした。
平手さんとは今回初共演でしたが、撮影が始まると瑞穂そのもので力強くエネルギッシュな姿になり、撮影以外だとハタチの可愛らしい年相応の女性になって色んな顔をみせてくれる魅力的な方だなと思いました。どのシーンもどうすればもっと良い物になるかを積極的に話してくれて頼れる存在でした。
演じた光司は一見無愛想で瑞穂に対しても冷たい態度をとるのですが、嫌な人間には見えない様に意識しました。幼い頃から馬と接してきたこともあり、心根は優しく偏見の目で人を見ない所が光司の良い所なのでそこは忘れず大切に演じました。今作はとてもストレートに人の成長と人の繋がりを表現しています。改めてその大切さを感じてもらえるのではないかと思ってます。