日本テレビ系『北京オリンピック2022』のメインキャスターにトリノ五輪金メダリストでプロフィギュアスケーターの荒川静香、スペシャルキャスターに嵐の櫻井翔が就任することが13日、明らかになった。2人は2010年のバンクーバーから4大会連続のタッグとなる。
日テレ系列では、序盤の表彰台独占も期待される「フィギュアスケート男子ショートプログラム」、金メダルが期待される「スピードスケート女子1500m」や、新種目「スキージャンプ混合団体ノーマルヒル」などの種目を放送する。
コメントは、以下の通り。
――キャスター就任が決まった現在のお気持ちをお聞かせください。
荒川:冬季五輪のキャスター就任が4回目ということで、選手の世代も交代して、かなり顔ぶれも変わる中、4大会頑張り続けているアスリートもいます。五輪は、選手の数だけバックグラウンドもあり、競技ごとの特色も異なります。特に冬の五輪は、“非日常空間”での競技が多いこともあり、見どころがたくさんありますので、今回はどんな五輪になるのか楽しみにしております。
櫻井:冬季五輪は、“非日常空間”。ものすごく納得感がありますね。2008年、夏季の北京五輪で、初めてキャスターのお話を頂いて以降、取材を重ね、選手たちにとって大切な大会であるということを痛感するたび、夏と冬、2年ごとの楽しみにもなっています。五輪は、たくさんのスタッフが携わっていますので、その思いも感じながら取材に行き、選手を応援し、熱い思いを伝える大会が2年ごとにあるのは、個人的にも嬉しく思っています。
――これまでの冬季五輪で印象に残っていることはありますか?
櫻井:山での競技は、風を感じることができるので、応援する人たちも記者たちも、寒い中震えながら…でも選手を見ると熱くなってきて、気温とは別に感じる熱さがあったのが印象的です。
荒川:どれも選べないくらい印象的で、予選の段階でも印象に残るシーンはたくさんあります。直近では、平昌五輪の男子フィギュアスケート。史上初の日本の選手2名が表彰台に乗って、メダルを首にかけたシーンを見て、こんなにも競技力が 上がり、日本の選手が胸を張って、表彰台に立てる競技になったのだと嬉しくなりました。
――期待している選手はいますか?
荒川:フィギュアスケート男子シングルは、3選手出場できる予定ですが、3選手とも、メダルを獲得できる力があるので、全力を出しきれたら、必ず結果は良い方向に行くと思っています。そして、新たな歴史を作ると思います。新種目のスキー ジャンプ混合団体も楽しみですね。
櫻井:スピードスケートの高木美帆選手です。僕の想像ですが、個人1500mへの思いは強いと思います。取材した時に、高木選手が行っているトレーニングを体験してみて、改めて凄さを感じました。そんな努力の先に待つものをお伝えできたらと思います。高梨沙羅選手や鬼塚雅選手も、フォルダを見たら4年前の写真が出てきまして…もはや親戚のおじさん気分ですね。競技へのアプローチについて、アスリートの皆さんから学ぶことも多いですし、取材をさせて頂いている選手は、より注目してしまいます。スノーボードの戸塚優斗選手のような若い選手の成長も楽しみです。
――荒川さんと櫻井さんは、キャスターで4回目のコンビとなりますが、お互い頼りにしていることはありますか?
荒川:櫻井さんは、競技を伝えるうえで、どの競技も深く、いろいろな視点で見てらっしゃるので勉強になります。やはり語彙力があるので、言葉の表現方法にはいつも感心しています。
櫻井:自分には到底理解が及ばない、競技者として経験してきた言葉というのを本当に頼りにしています。荒川さんは、フィギュアスケートではない競技も、ご自身の経験をもとに、見ている方が共感できるような表現をしてくださいます。競技者として凄いのはもちろんですが、魅力や理解度を見ている方にも分かりやすく伝える力が本当に凄いなと思っています。
――北京五輪に向けての意気込みをお願いします。
荒川:今回もキャスターに就任させて頂くにあたり、アスリートたちのバックグラウンドや頑張りを、余すところなくお伝えできればと思っています。五輪には、たくさんのドラマがありますので、皆様にも感動をお届けできるよう尽力致します。そして、また応援をよろしくお願い致します。
櫻井:東京五輪で多くの方が感じたと思うのですが、時差のない五輪は、ものすごく一緒に体感できる大会だと思っています。北京五輪は、ほぼ時差のない大会ですので、リアルタイムで皆さんに応援と観戦をして頂きたいなと思います。そして、スポーツの熱さを荒川さんと一緒にお伝えできたらと思っています。
■齋藤久美子プロデューサー
オリンピックの主役である選手達の活躍を日本中に伝えていくこと上で欠かせないのがメインキャスター荒川静香さんとスペシャルキャスター櫻井翔さんのお二人だと思っています。
共通して『スポーツを愛する強い気持ち』と『選手への最大級のリスペスト』を常に持っていることがお二人の最大の魅力だと感じています。その思いを2010年バンクーバー五輪からずっと変わること無く持ち続け、数々の取材や中継の中で発揮し続けていることは並大抵なことではなく、本当に尊敬しています。
五輪金メダリストである荒川さんは、日本選手では数少ない特別な舞台で金メダルを手にされ、今なおプロスケーターとして活躍し続けているアスリートでもあり、彼女の経験や視点は唯一無二なものです。
櫻井さんは真摯な取材姿勢だけでなく本当に記憶力がずば抜けており、過去に取材した選手やその内容を全て覚えています。また新たな発見力があり、同じ選手を取材する場合も常に変化を見抜かれます。その姿勢は選手にも伝わるため、選手の率直な想いや考えをいつも引き出してくれます。
今まで積み上げてきた歴史はお二人の最大の武器であり、今大会も最強コンビでどんな歴史を刻んでくれるのかとても楽しみにしています。