昭和電工は12月10日、HDDの次世代記録技術「MAS-MAMR(強磁性共鳴型マイクロ波アシスト磁気記録)」に対応するメディアを開発したと発表した。この成果をもとに、ドライブ単体で30TBを超えるような大容量HDDの実現に向けて開発を進めていくとしている。
昭和電工は、HDDを構成するパーツのうち主要な記憶域となるプラッタ部分の開発・製造で大きなシェアを持つ企業。今回発表されたMAS-MAMR技術の開発にあたっては、東芝に加えてHDDにおけるヘッド部分を製造しているTDKとも協業。TDK開発の双発振型スピントルク発振子を組み込んだヘッドと、昭和電工が開発した新規磁性層を備えるメディアを組み合わせることで、MAS効果の発生と記録容量の増大を実証したという。
昭和電工ではMAS-MAMRに加え、「HAMR(熱アシスト磁気記録)」も開発中。2軸での製品開発に努め、記録容量増大の強い需要に応えていくとしている。