MMD研究所は12月10日、同社が実施した「2021年12月通信サービスの利用動向調査」の調査結果を発表した。メイン利用の回線ではドコモが30.9%、auが19.9%、ソフトバンクが12.5%、Rakuten UN-LIMIT VIが7.8%のシェアとなっているものの、サブ利用の回線ではRakuten UN-LIMIT VIが19.0%のシェアを獲得しているという。

メイン利用の回線は4キャリア合計で90.7%のシェア

調査では、メイン利用のスマートフォン回線とサブ利用のスマートフォン回線のそれぞれについて利用している通信サービスを聞いている。メイン利用のスマートフォン回線では、4キャリアのメインブランドはドコモが30.9%、auが19.9%、ソフトバンクが12.5%、Rakuten UN-LIMIT VIが7.8%という結果。4キャリアのメインブランドが合計で71.1%となる。

  • 利用している通信サービスのグラフ

    メイン利用のスマートフォン回線とサブ利用のスマートフォン回線、それぞれで利用している通信サービス

そして各キャリアのオンライン専用プランが、ドコモのahamoが4.3%、auのpovoが1.8%、ソフトバンクのLINEMOが0.7%。これらを足したオンライン専用プランの合計シェアは6.8%となる。またソフトバンクのサブブランドであるY!mobileが8.3%、auのサブブランドであるUQ mobileが4.5%シェアで、サブブランド全体としては12.8%という結果だった。

これらのメインブランド・オンライン専用プラン・サブブランドを合算した4キャリアのシェアは90.7%で、MVNOのシェアは9.3%にとどまった。MVNOのシェアは2019年9月調査で13.2%、2020年11月調査で12.3%となっており、このところ低下傾向が続いている。

  • MVNOのシェアの推移

    MVNOのシェアの推移

直近の2021年8月調査との比較では、各キャリアのシェアに大きな変化はなし。メインブランド・オンライン専用プラン・サブブランドの構成比率全体については、オンライン専用プラン/サブブランドを持たない楽天モバイルを除き、メインブランドからオンライン専用プラン/サブブランドへ移行する傾向がみてとれる。

  • 4キャリアのシェア・構成比率の2021年8月調査との比較

    4キャリアのシェア・構成比率の2021年8月調査との比較

サブ利用の回線としてはRakuten UN-LIMIT VIが人気!

サブ利用のスマートフォン回線については、また異なった傾向がみられる。

各キャリアのメインブランドは、ドコモが23.4%、auが14.1%、ソフトバンクが9.9%。ここまではメインキャリアより低いシェアなのに対して、Rakuten UN-LIMIT VIは19.0%とメイン回線の倍以上のシェア。通信を行わなければ利用料金が発生しないというRakuten UN-LIMIT VIの料金形態がサブ回線には合っているようだ。メインブランド合計のシェアは66.4%。

オンライン専用プランは、ahamoが6.0%、povoが2.3%、LINEMOが1.7%で合計10.0%。サブブランドはY!mobileが5.4%、UQモバイルが2.8%で、サブブランド全体としては8.2%。サブ利用の回線としてはサブブランドよりもオンライン専用プランが選ばれる傾向があるようだ。全体としても4キャリアの合計シェアは84.7%で、MVNOが15.3%。やはりメイン回線よりもMVNOのシェアが高くなっている。

オンライン専用プランは同一キャリアの移行が多数

オンライン専用プラン/サブブランド、およびRakuten UN-LIMIT VIの利用者には、そのサービスを利用する前に契約していたサービスを聞いている。

  • 以前に利用していたサービス

    以前に利用していたサービス

各キャリアのオンライン専用プランについては、同一キャリアのメインブランドからの移行が多数。ahamoでは75.0%、povoでは83.7%がメインブランドからの移行だ。LINEMOは比較的同一キャリアの移行の比率が少ないとはいえ、それでも63.2%がソフトバンクからの移行となっている。

サブブランドについても同様の傾向が見られる。Y!mobileは50.1%がソフトバンクから、UQ mobileは53.7%がauからの移行と、半数以上が同キャリアのメインブランドからの移行だ。

Rakuten UN-LIMIT VIについては、半数がMVNOからの移行となっている。ただしこの中にはMVNOとしての楽天モバイルからの移行も含む点には注意が必要だ。

3人に1人が乗り換えを検討。ここでもRakuten UN-LIMIT VIは人気

通信会社の乗り換えまたはプラン変更を検討しているかという質問には、「検討している」という回答が31.3%。だいたい3人に1人がが乗り換え/プラン変更を検討しているということになる。

  • 乗り換え/プラン変更の検討の有無

    乗り換え/プラン変更の検討の有無

ドコモ/au/ソフトバンクの利用者には、その乗り換え先も尋ねている。3キャリアとも、乗り換え先として検討されているのは同一キャリア(プラン変更)またはサブブランド/オンライン専用プランへの乗り換えが1位/2位となっているが、3位はすべてRakuten UN-LIMIT VI。3キャリアのユーザーの目にも、Rakuten UN-LIMIT VIは魅力的に映っているようだ。

  • 乗り換えを検討している先

    乗り換えを検討している先

調査概要

  • 調査期間:2021年11月15日~11月17日
  • 有効回答:40,000人
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:18歳~69歳の男女
  • 設問数:12問 ※アンケート調査により回収されたサンプルを人口構成比にあわせるためにウエイトバック集計を行っている。