パナソニックは12月6日、「2021年各種値上げおよび冬のエアコン節電実態調査」の結果を発表した。調査は11月1日、20~60代の男女550名(男性275名、女性275名)を対象にインターネットで行われた。

  • エアコンの暖房運転について

    エアコンの暖房運転について

「冬のエアコンは、節電を意識して使っていますか?」と聞いたところ、52.7%が「はい」と回答。具体的には「設定温度を低くする」(70.7%)、「厚着をする」(46.9%)、「スイッチをオンオフする頻度を気をつけている」(32.8%)が上位に。また、真冬に30分外出する際に、エアコンの暖房運転をつけっぱなしにしているかどうかを聞いたところ、「つけっぱなし派」が56%に対して、「こまめに消す派」が44%という結果に。

では、実際のところ「つけっぱなし派」と「こまめに消す派」のどちらが節電になるのだろうか。パナソニック エアーマイスターの福田風子氏が冬のエアコンの節電術について以下のように解説している。

エアーマイスターが教える「エアコンの電気代を節約する5つのTips」

福田氏によると、パナソニック独自のアルゴリズムを用いて、同じ外出時間でも外気温条件によって帰宅時の運転の消費電力が異なることに着目したシミュレーションを行った結果、暖房使用時において、住宅の断熱性、室内熱負荷などの環境によるものの、外気温が3℃未満のような厳しい寒さの場合は、室温が大きく下がりやすく設定温度に戻すために多くのパワーが必要となるため、「つけっぱなし」運転がお得とのこと。

  • 室内温度24℃、暖房温度設定24℃、電気代27円/kWhでのシミュレーション結果

    室内温度24℃、暖房温度設定24℃、電気代27円/kWhでのシミュレーション結果

一方で、3℃以上であれば、室内温度がそこまで下がらないため「こまめに消す」運転の方が電気代の節約に。例えば東京の場合は、昨冬で最も平均気温が低かった1月の平均気温が5.4℃のため、基本的には「こまめに消す」運転がお得と言えるという。

なお、福田氏は「エアコンの電気代を節約する5つのTips」として、冬場の節電対策のポイントを以下のとおり紹介している。

1.エアコンのフィルター掃除で年間約1万円以上の節約に!

室内機のフィルターにホコリがたまると目詰まりし、空気を取り入れる量が減ってしまい、余計なパワーを使ってしまうことに。フィルター掃除をすることで年間約1万円(パナソニック製品「CS-F401D2」を使用、電気代27円/kWhでの実験)以上も電気代を節約することができます。

2.湿度と温度をコントロールして快適性をアップ

同じ設定温度でも、湿度が上がると体感温度が上がります。冬は湿度を上げることで乾燥を防ぐだけでなく、暖かく感じられるので、加湿を心がけましょう。

3.熱が出入りしやすい窓は、断熱性を上げる工夫を

室内の熱は、窓からの出入りが最も多いもの。断熱シートや断熱カーテンの利用、カーテンは床まで届くタイプにしたり、カーテンを2枚使ったり、内窓を設置したりするのも効果的です。

  • 断熱性を上げる工夫を

    断熱性を上げる工夫を

4.サーキュレーターで室内の温度ムラをなくす

暖かい空気は上へ移動するので、サーキュレーターで室内の空気を循環させることが必要。冬の場合はエアコンの対角線上に設置し、上向きに風を送ると天井付近にたまった暖気が室内に循環しやすくなります。

  • サーキュレーターで室内の温度ムラをなくす

    サーキュレーターで室内の温度ムラをなくす

5.室外機の環境も定期的にチェックしよう

室外機にホコリや落ち葉などのごみがたまると熱交換の効率が下がり、消費電力アップにつながる可能性も。特に風の強い日や台風が過ぎた後にはチェックしてください。