シャープは12月6日、「シンプルで飾らないライフスタイルに寄り添う」という新たなスマートフォンシリーズ「AQUOS wish」を発表した。AQUOS R、AQUOS zero、AQUOS senseというラインナップに続くベーシックモデルとして位置づけられ、「モノを持ちすぎない」といったシンプル志向に対応する製品を目指した。発売は2022年1月中旬以降で、価格は現時点で未定。KDDIとソフトバンクからの発売を予定しており、SIMフリー版は検討中だという。
AQUOS wishのデザインはシンプルでベーシックなスマートフォンスタイル。本体カラーはオリーブグリーン、アイボリー、チャコールの3色で、「ジェンダーレスでエイジレス」(同社)を想定したカラーとなっている。
ディスプレイは約5.7インチHD+(1520×720ドット)液晶を採用しており、本体サイズは約H147×W71×D8.9mm、約162g。昨今にしてはディスプレイサイズが小型のため本体サイズも手に収まりやすいサイズになった。例えばiPhone 13 miniは5.4インチなので、それより少し大きいが、同様にコンパクトなサイズ感となっている。
SoCはSnapdragon 480。メモリは4GB、ストレージは64GB。バッテリー容量は3730mAh。おサイフケータイにも対応する。カメラはメインカメラが有効1300万画素のシングルカメラ。5Gにも対応するなど、スペック的には必要十分な5Gスマートフォンという印象だ。
ややざらつきのあるマットな背面は手触りがいい。プラスチック素材だが、単なるプラスチックではなく、ウォーターサーバーのボトルのPCRプラスチックを原材料とした再生プラスチックを35%配合しており、プラスチックの使用料を削減した。パッケージも紙の容量を20%削減したことで、紙の使用量が40%削減したという。
再生プラスチックながら、IPX5/IPX7、IP6Xの防水防塵性能を備え、MIL準拠の試験をクリアした耐衝撃性能も備えるなど、堅牢性も従来通り確保。環境に配慮しながら、通常のスマートフォンと同等のスペックを備えた。
Snapdragon 480というエントリー向けのSoCだが、ディスプレイサイズも小さく、通常仕様では問題のないパフォーマンスだという。スマートフォンに求める機能の違いということで、ゲームや動画編集のようなパワーの必要のない作業であれば問題ないとしている。
同社ではwishのコンセプトとして、価値観が多様化する中で「モノを持ちすぎない」「気に入ったモノを長く大切に使い続ける」という志向に対応する「シンプルで飾らないスマホ」だとする。2年間で最大2回以上のOSバージョンアップをサポートし、それ以上のセキュリティアップデートの継続も検討するという。
飽きのこないデザインで、シンプルに必要な機能を長く使えるスマートフォン。それを目指したのがAQUOS wishだ。AQUOS senseシリーズとは「大事にしているところが違う」と同社。トレンドを抑えたマルチカメラ、いち早い5Gへの対応など、進化や変化に対して敏感に対応するsenseシリーズで、wishシリーズは安心感や普遍的な価値を追求し、「変わらないことが価値」と位置づける。
シャープでは、新しいコンセプトを打ち出したwishシリーズで、新たなニーズに対応して新たな顧客層の取り込みを狙い、多くのユーザーに訴求していきたい考えだ。
- OS:Android 11
- CPU:Snapdragon 480 5G
- 内蔵メモリ:RAM 4GB/ROM 64GB
- ディスプレイ:約5.7インチ HD+(720×1,520ドット)
- 通信方式:5G/4G(LTE)
- SIM:nanoSIM+eSIM
- アウトカメラ:約1,300万画素(F2.0、26mm相当)
- インカメラ:約800万画素(F2.0、26mm相当)
- Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
- Bluetooth:バージョン5.1
- バッテリ容量:3,730mAh
- 防水/防塵:IPX5/IPX7、IP6X
- 生体認証:指紋認証
- その他の機能:NFC/FeliCa対応
- インタフェース:USB Type-C
- サイズ/重さ:約H147×W71×D8.9mm、約162g