ABCテレビの2022年1月クール新ドラマ『封刃師(ふうじんし)』(ABC1月16日23:25~、テレビ朝日1月15日26:30~※ほか地域でも放送予定、TVer・GYAO! で放送後配信あり)の記者会見が5日、都内で行われ、早乙女太一、遠藤雄弥、中村ゆりか、深川麻衣、中島かずき氏(脚本/劇団☆新感線)、曽根隼人氏(監督)が登壇した。
人の心の闇が作り出す“穢刃”(けがれやいば)と、その穢刃を封印する“封刃師”(ふうじんし)の闘いを描く本格アクション活劇『封刃師』は、「劇団☆新感線」座付き作家で『髑髏城の七人』シリーズなどを生み出してきた中島氏が、「早乙女太一の殺陣」をテーマに書き下ろしたオリジナル作品。ドラマ初主演の早乙女が演じる主人公の封刃師・御沙神駆(おさがみ かける)は、穢刃を持つ者に「鞘」のみで戦いに挑む。駆の相棒を務めるのが、遠藤演じる五百津翔(いおつ しょう)。世渡り上手で陽気な翔はいつも駆と行動を共にし、戦いを近くで見守るが自らは決して戦わない。プライベートでも親しいという早乙女と遠藤が息の合った芝居を披露する。
中村が演じるのは、鎮冥鞘師(しずめざやし)の石留カレン。穢刃を封印することができる特別な鞘を作っているが、封印するときは穢刃を持つ人間も消してしまうことに複雑な感情を抱いている。深川が演じるのは、正義感の強い週刊誌記者・三條美緒(さんじょう みお)。他の人に見えない「黒い灰」が見えたことがきっかけで、穢刃の謎を追うドラマのキーパーソンとなる。
会見では、早乙女がドラマ初主演について「とてもうれしかったし、自分が培ってきたものプラス新しいチャレンジができたら」と意気込むと、地上波の連ドラを手掛けるのは初となる中島氏から「彼のアクションの魅力を世界に広めたいと思っていて、それなら映像だな」と今回の脚本を手掛けたきっかけが明かされた。
ドラマの見どころとなる戦闘シーンでの美しい殺陣については、遠藤が「『こんな間近で太一くんの殺陣が見れるなんて』とファンの気持ちです」、深川も「撮影中も見とれそうになるくらい素敵な殺陣でした」と絶賛。早乙女は「恥ずかしいですがうれしいです」と恐縮していた。
今回は衣装や世界観を含め、企画部分から早乙女も参加。第1話に起用された藤井道人監督(映画『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』など)は早乙女のリクエストで、自ら電話で依頼し、快諾を得たという。中島氏は「いろんなアイデアを出してもらって、アクションのことも相談しながら。藤井監督の名前も太一くんから出してもらった」と回顧。相棒役の遠藤も早乙女の希望だったといい、早乙女は「願ったりかなったりがいっぱいでうれしい作品になりました」とニッコリ。
また、現代社会を舞台にした理由として中島氏は「世界に向けて作りたいと考えたとき、今起こっていることを表現しないと共感されにくい」と語るとともに「予算の問題も。深夜の枠で時代劇は不可能(笑)」と告白。早乙女も「失礼かもしれないですけど、この枠をちょっと超えちゃっているんじゃないか、予算大丈夫かな? と心配で、なるべく現場で大人の顔を見ないようにしていた(笑)」と深夜ドラマの枠を超えたスケール感を振り返った。
最後にドラマの見どころについて早乙女は「回を重ねるごとに人間ドラマが深堀りされていって、アクションもレベルアップしていくので楽しんでもらえたら」、遠藤は「まずは太一くんの華麗で見惚れるようなアクション、中島先生が描かれた素晴らしいシナリオ、そして封刃師というカルチャーが日常に溶け込んでるような作品に仕上げた曽根監督のディレクション。まさにチームで作った大切な作品になっています」、中村は「視聴者の皆さんがこの作品の沼にハマってしまうくらい、映像美や早乙女さんの華麗な殺陣のアクションなど見どころ満載」、深川は「今までにない作品になっていると思います。見ていて現代社会と重なるところにドキリとしたり、続きが気になるドラマ」とそれぞれ手応えを見せた。