業務における勤怠連絡はメールで行えます。ただし、数あるメールの中で埋もれないよう、件名や本文を簡潔にわかりやすく書くといった工夫が必要になってきます。

本記事では勤怠連絡をメールで行う際のポイントや注意点について解説します。また、スケジュール管理も可能なチャットツールの活用方法もご紹介します。

  • 勤怠連絡とは

    勤怠連絡をメールで行う際のポイントや注意点を解説します

勤怠連絡とは

勤怠は「出勤」と「欠勤」を意味する言葉です。通常、勤怠連絡は欠勤を伝えるときに使用しますが、テレワークを導入している企業では出社を確認するための勤怠連絡も必要なケースがあります。

勤怠連絡を行う意味

労働時間の記録は法的に3年間の保存が義務づけられています。そのため勤怠管理を行う人事労務担当者は従業員の労働時間を正確に把握しておかなければならず、そのためにも勤怠連絡は欠かせません。

  • 勤怠連絡とは

    欠勤するときは必ず連絡しましょう

メールでの勤怠連絡が適しているシーン

勤怠連絡の方法が複数用意されている場合、どの方法で連絡すべきか迷うこともあるでしょう。ここでは、メールでの勤怠連絡が適しているシーンを紹介します。

体調不良で声が出せない

風邪などで声がかれてしまい話すことが難しい状態のときは、メールが適しているでしょう。「無理にでも電話した方がいいのでは」と思ってしまう人もいるかもしれませんが、あまりにも聞き取りづらいとむしろ迷惑になる可能性もあります。

欠勤が続きそう

体調不良が改善せず、欠勤が数日続きそうなときもあるでしょう。このようなときもメールでの勤怠連絡が適しているといえます。毎日電話で連絡を入れると、その度に担当者の時間を奪ってしまう可能性がありますが、メールならばその心配も必要ありません。

勤怠連絡はメールと決まっている

「勤怠連絡はメールで」と決められている場合はメールで連絡を入れましょう。「電話の方がいい印象を持ってもらえるだろう」といった理由で、あえて電話をする必要はありません。当日の始業開始ギリギリにメールすると担当者が気づかない可能性もあるため、時間には余裕をもって送りましょう。

メールでの連絡が適しているシーンを紹介しましたが、企業独自でルールを設けていることもあります。その場合、まずはそのルールを守ることを優先しましょう。

  • 勤怠連絡がメールでもよいシーン

    体調が悪くどうしても電話が難しいときはメールでも大丈夫でしょう

勤怠連絡をメールで送るときのポイントと例文

メールで勤怠を連絡するときは、簡潔でわかりやすく書くのがポイントです。以下の例文をふまえて、勤怠連絡をメールで送るときのポイントを解説します。

件名:欠勤のご連絡 営業一課〇〇

▲▲部長

おはようございます。●●です。
本日、朝から体調が悪いため、お休みをいただいてもよろしいでしょうか。
週末の忙しいタイミングで申し訳ございません。
週明け月曜日には出社できるかと思います。

メールは定期的に確認しておりますので
急ぎの対応がございましたら、お手数ですがご連絡いただけますでしょうか。

何卒、よろしくお願いいたします。

件名は内容がわかるように書く

メールの件名は一目みてわかるよう簡潔に書きましょう。欠勤連絡の旨と所属・名前などを記載するのが一般的です。

休む理由と出勤予定日を記載する

メールの本文には休む理由と出勤予定日を書いておきましょう。体調不良が理由ならば、出勤予定日については目安でかまいません。

対応してほしいことも記載する

同僚に休んでいる間の対応をお願いすることを上司に伝えるときは、上記で紹介した本文に以下の文章を追記してください。

本日、対応予定だった●●会社の案件については、○○さんへフォローをお願いしております。

対応をお願いする同僚などには以下のメールを送っておきましょう。

件名:【●●株式会社の件でお願い】体調不良による欠勤のご連絡 営業一課 ●●●●
○○様


○○様
おはようございます。●●です。

本日、体調不良のため休むことになりました。

ご多忙のところ恐縮ですが、●●株式会社の件でお願いがあります。
デスク上の資料を本日中に●●株式会社の担当者へ渡してもらえないでしょうか。
何か不明点などあればご連絡ください。
負担をかけてしまい申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。

緊急時の番号を記載

入社時などに緊急連絡先を会社に届け出ている場合でも、上司が調べるのに時間がかかってしまうこともあるでしょう。メールにも緊急連絡先を記載しておくと、万が一何かあった際にもすぐに連絡できて親切です。

  • 勤怠連絡をメールで送るときのポイントと例文

    勤怠管理の担当者がすぐに気がつくようなメールを心掛けましょう

勤怠連絡をするときの注意点

勤怠連絡をメールする際の注意点について解説します。

休むことを決めた時点で連絡する

当日の欠勤も有給休暇も、休むと決めた時点で速やかに連絡を入れましょう。始業ギリギリではなく余裕をもって連絡することが大切です。

文章は簡潔に

当日欠勤のメールでは「なぜ休むのか」「どのような状態なのか」を簡潔に記載します。一方、前もって取得する有給休暇ならば、理由についてはプライバシーに関することなので、詳しく書く必要はありません。

業務の引き継ぎや対応を依頼する

メールには休む期間に対応してほしい業務を記載します。連絡を入れてほしい顧客の連絡先や対応方法など、できるだけ迷惑をかけないように具体的に記載しましょう。お願いされる人も自分の仕事を抱えているため、配慮した依頼を心掛けてください。

  • 勤怠連絡をするときの注意点

    入院など事前に休む期間がわかっているものは、明確に伝えておきましょう

勤怠連絡はteamsなどのチャットツールでも可能

昨今は、勤怠連絡を「Microsoft teams」や「Chatwork」などのチャットツールで行う企業が増えています。ここでは、チャットツールで勤怠連絡を行うメリットを紹介します。

相手の状況がわかる

チャットツールはログイン状態や離席、会議中など相手の状況がわかるステータス機能を備えているものが多くあります。予定表とリンクしているものなら、引き継ぎや対応をお願いしたい相手のスケジュールも確認しやすく便利です。

わかりやすく伝えられる

チャットツールはSNSのように短い文章でやりとりできるツールです。勤怠連絡もメールより簡潔な文章で行えるでしょう。ただし、カジュアルになりすぎないようにルールが定められている場合は、ルールに則って作成してください。

手間なく送信できる

チャットツールで勤怠連絡をするときは、勤怠連絡用のチャンネルやグループを作ると担当者が把握しやすいのでおすすめです。知らせたい相手を選んでCcに加えるなどの手間をかけず、少ない工程で連絡できます。グループを分けておくことで返信の確認もしやすくなるでしょう。

送信履歴が確認しやすい

チャットツールは投稿した順に並びます。メールのように返信方法を誤るとスレッドが崩れて履歴が確認しにくいという状況になりません。送信履歴の確認がしやすいことから、「言った」「聞いていない」といった認識齟齬が起きにくいというメリットもあります。

  • 勤怠連絡はチャットツールが便利

    チャットツールはWeb会議やタスク管理などさまざまな機能を備えています

勤怠連絡の英語表現・例文

仕事で英語が必要な人や上司が外国人の場合、勤怠連絡も英語で行わなければなりません。シーン別に例文を紹介します。

体調不良で欠勤する

体調不良が理由で欠勤するときは「take a day off」という言い方を使います。

<例文>
I've been feeling very nauseous and have a fever since this morning. May I take a day off today?
今朝から吐き気がひどく、発熱もしています。本日は休みをいただいてもよろしいでしょうか

早退する

体調不良を表す英語表現は「leave work early」「leave the office early」などがあります。

<例文>
I have not been feeling well since last night. I came to work, but I am not recovering and I feel nauseous. May I leave early this afternoon?
昨晩から体調がすぐれません。出社しましたが回復せず、吐き気もするので、今日の午後早退してもよろしいでしょうか

テレワークすることを伝える

テレワークや在宅勤務は英語で「work from home」と表現できます。

<例文>
I've had a bad cough since this morning, can I work from home today just in case?
朝から咳がひどいので、念のため今日はテレワークをしてもよろしいでしょうか

  • 勤怠連絡の英語表現・例文

    ビジネス英語が必要な方は参考にしてみてください

勤怠連絡は適切な方法で行おう

メールでも勤怠連絡は可能ですが、自分が休むことで業務に支障をきたす場合などは、対応を請け負う上司や同僚にいち早く伝えるためにも電話が適しています。シーンに応じて適切な対応方法を見極めるといいでしょう。

また、勤怠連絡以外にスケジュール管理にも役立つチャットツールを活用すれば、簡潔に素早く勤怠連絡が可能です。テレワークにおけるさまざまな場面で活躍するので、現状の連絡方法を変えたいと考えている場合はツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。