Googleは11月30日、2021年に日本のGoogle Playで人気を集めたアプリを表彰する「Google Play ベスト オブ 2021」のアプリ/ゲーム各部門の最優秀賞・対象を発表した。

ベストアプリ2021/ベストゲーム2021

  • ピッコマ
  • ウマ娘 プリティーダービー
  • ベストアプリ2021は「ピッコマ」、ベストゲーム2021は「ウマ娘 プリティーダービー」が獲得

もっとも人気を集めたアプリにあたるベストアプリ2021は、マンガ・小説アプリの「ピッコマ」が受賞。スマホで読むのに適した、「SMARTOON」と呼ばれる縦スクロールフルカラーマンガに注力する戦略と積極的な広告展開でSNS上の話題になることも多く、ユーザーを増やしたことが受賞につながった。

そしてゲーム部門のベストゲーム2021は「ウマ娘 プリティーダービー」が受賞。競走馬を擬人化したメディアミックスコンテンツとして、ゲームも当初2018年のリリースとされていたが、予定が大幅に延期。それでも関心が衰えることなく、2021年2月に待望の配信開始となって一気に人気が爆発した。後述のとおりユーザー投票部門の最優秀賞、エキサイティング部門の部門賞を受賞しており、2021年に圧倒的な支持を受けたことがよくわかる。

アプリ/ユーザー投票部門

アプリのユーザー投票部門で受賞したのは下記のアプリ。

  • ウェザーニュース
  • さとふる
  • TVer
  • Disney+
  • リヴリーアイランド
  • アプリのユーザー投票部門。大賞は「ウェザーニュース」、他のTOP5は「さとふる」「TVer」「Disney+」「リヴリーアイランド」

最優秀賞の「ウェザーニュース」は定番の天気予報アプリ。この数年多発している集中豪雨や台風などで天候が気になったことに加え、コロナ禍が少し落ち着いて外出する機会が増えたことが人気の背景か。「TVer」「Disney+」の映像配信アプリ、育成SNSの「リヴリーアイランド」は自宅時間を充実させたいというニーズを反映したものだろう。ふるさと納税サイト「さとふる」の公式アプリは2020年10月に登場したもので「ベスト オブ 2020」には間に合わなかったが、ふるさと納税サイトとして高い認知度を持つ「さとふる」の公式アプリだけに利用者が多かったようだ。

アプリ/各部門

アプリ各部門の大賞・部門賞は下記のとおり。

  • 生活お役立ち部門 大賞:ウェザーニュース
  • 自己改善部門 大賞:寝たまんまヨガ
  • 隠れた名作部門 大賞:食べチョク
  • エンターテイメント部門 大賞:リヴリーアイランド

  • 生活お役立ち部門 部門賞:毎日まめLemon8

  • 自己改善部門 部門賞:EndelNewsPicks

  • 隠れた名作部門 部門賞:さとふる、Tayasui Sketches

  • エンターテイメント部門 部門賞:TVer、Disney+

  • ウェザーニュース
  • 寝たまんまヨガ
  • 食べチョク
  • リヴリーアイランド
  • アプリ各部門の大賞。生活お役立ち部門は「ウェザーニュース」、自己改善部門は「寝たまんまヨガ」、隠れた名作部門は「食べチョク」、エンターテイメント部門は「リヴリーアイランド」が受賞

生活お役立ち部門の「毎日まめ」は、文章を入力することなくアイコン選択などで日々の記録ができる簡単日記アプリ。ライフスタイル情報/コミュニティアプリの「Lemon8」は、2020年3月にローンチした「Sharee」が2021年9月にリニューアルしたもの。TikTokを運営する開発運営するByteDanceが提供するSNSとして注目されている。

自己改善部門の大賞「寝たまんまヨガ」は就寝前にリラックスさせて安眠を導くヨガアプリ。部門賞の「Endel」もAI生成のサウンドでリラックス・入眠を助けるアプリ。昨年も睡眠導入・メントレアプリの「静心SEISIN」がこの部門の大賞を受賞しており、研鑽・啓発よりも癒やしを求める空気が強いようだ。NewsPicksは2020年のベストアプリ/生活お役立ち部門大賞に続く2年連続の受賞。

隠れた名作部門は、産直ECサイト「食べチョク」の公式アプリが大賞を受賞。コロナ禍の自粛生活でお取り寄せのニーズが高まっているあらわれか。「Sketches」はiOS版でも人気のグラフィックアプリ。そしてユーザー投票部門でトップ5に入った「さとふる」がここでも受賞。

エンターテイメント部門は、大賞の「リヴリーアイランド」、部門賞の「TVer」「Disney+」のすべてがユーザー投票部門との同時受賞。おうち時間を充実させたいという気持ちが強かったこの1年間をあらわした結果といえる。

ゲーム/ユーザー投票部門

ゲームのユーザー投票部門で受賞したのは下記のアプリ。

  • ウマ娘 プリティーダービー
  • 三國志 真戦
  • 東方ダンマクカグラ
  • ブルーアーカイブ
  • Pokémon UNITE
  • アプリのユーザー投票部門。大賞は「ウマ娘 プリティーダービー」。他のTOP5は「三國志 真戦」「東方ダンマクカグラ」「ブルーアーカイブ」「Pokémon UNITE」

ベストゲーム2021に輝いた「ウマ娘 プリティーダービー」がゲームのユーザー投票部門でも最優秀賞を受賞。長谷川博巳さんが登場するCMも印象深い「三國志 真戦」、東方Projectのリズムゲーム「東方ダンマクカグラ」、「アズールレーン」のYostarが送る美少女RPG「ブルーアーカイブ」、おなじみポケモンシリーズの戦略バトルゲーム「Pokémon UNITE」と、いずれ劣らぬビッグタイトルが人気を集めた。

ゲーム/各部門

ゲーム各部門の大賞・部門賞は下記のとおり。

  • Pokémon UNITE
  • 思い出の食堂物語2 ~心にしみる昭和シリーズ~
  • すみっコぐらし 農園つくるんです
  • NieR Re[in]carnation
  • ゲーム各部門の大賞。エキサイティング部門は「Pokémon UNITE」、インディー部門は「思い出の食堂物語2 ~心にしみる昭和シリーズ~」、キュート&カジュアル部門は「すみっコぐらし 農園つくるんです」、クリエイティブ部門は「NieR Re[in]carnation」が受賞

エキサイティング部門は、ユーザー投票部門とは逆に「Pokémon UNITE」が大賞、「ウマ娘 プリティーダービー」が部門賞となった。「三國志 真戦」も部門賞を受賞している。「僕のヒーローアカデミア ULTRA IMPACT」は2021年にアニメ5期の放送/映画第3作の公開もあった人気作品のバトルRPG、「リネージュ2M」は人気MMO RPGの次世代バージョン。ユーザー投票部門同様、人気コンテンツの集まる激戦部門となった。

小規模デペロッパーによる作品が集まったインディー部門の大賞はお店育成ゲームの人気作「思い出の食堂物語」の続編。開発のGAGEX Co., Ltd.からは似た雰囲気のゲームが多数リリースされているので、本作が気になった方はそちらもぜひ。「サバイバーズ・ギルト」はストーリーを評価する声の高いサバイバルノベルゲーム。人狼ゲームと将棋をミックスしたボードゲーム「人狼将棋」は伊沢拓司さん率いるQuizKnockが開発したというところも注目だ。「Baba Is You」はPCやSwitchでも高評価のパズルゲームで、Android版も難易度の高さをものともせず人気。「冒険ダンジョン村2」は、箱庭系シミュレーションソフトでおなじみカイロソフトの作品。同社の他作品同様買い切り制なので、ガチャやアイテム追加購入が苦手な人でも安心して遊べる。

キュート&カジュアル部門は、人気キャラクターと農園生活を楽しめる「すみっコぐらし 農園つくるんです」が大賞。ユーザー投票でTOP5に入った「東方ダンマクカグラ」が部門賞に入っている。「トムとジェリー:チェイスチェイス」はおなじみのキャラクターをモチーフにしたチェイスゲームで、開発は「荒野行動」のNetEase Games。「HoneyWorks Premium Live」は人気クリエイターユニットHoneyWorksの楽曲で遊べるリズムゲーム。完全フルカラーMVを50曲以上収録した、ファンにはたまらない作品だ。「ロイヤルマッチ」は気軽に楽しめる3マッチパズル。

クリエイティブ部門で大賞に輝いたのは、「NieR」シリーズの最新作となるコマンドアクションRPG「NieR Re[in]carnation」。シリーズの世界観をしっかりスマホで表現していると好評だ。そしてアイドルが対象の「IDOLY PRIDE」、蟻の巣が対象の「ザ・アンツ:アンダーグラウンド キングダム」と、趣は違うが育成ゲームが2作。「ディズニー ミュージックパレード」はディズニー作品の名曲・人気曲で遊べるリズムゲーム。「白夜極光」は多数のキャラクターに実力派声優を起用したストラテジーRPG。いずれも高い表現力とエンターテイメント性でプレイヤーを楽しませてくれる作品だ。