ビオフェルミン製薬が運営する「人生100 年腸活プロジェクト」は11月2 日、2021年の便秘を年内に改善し、新年を健康に心地よく迎えるための「年末腸デトックス」の方法について公開した。
冷え・水分不足・運動量低下が原因に
同プロジェクトでは冬の便秘の主な原因として、「身体が冷えることや屋内外の気温差で腸の動きが鈍化する」「乾燥や水分補給の減少による水分不足で便が硬くなる」「運動量が少なくなることで腸の運動も低下する」の3点を挙げている。
これらの要因に加えて、腸内環境の悪化も便秘の原因になるという。便秘を防ぐために、腸内環境を整える生活習慣を身につけ、自分なりの排便ルーティンを確立することも大切とのこと。
主な便秘対策として、「毎日朝食を食べ、繊維質が多い食事を意識する」「水分をしっかり摂る」「適度な運動を心掛ける」ことをすすめている。朝、家を出る前にトイレに行く時間を設けると排便習慣も身につけることができるという。便の約8割は水分でできているため、こまめに水分を摂ることも重要なポイントなのだそう。
運動も大切だが、寒くて屋外に出づらいときは屋内で腸を意識したトレーニングやマッサージを行ってもよいという。腸周りの筋肉を鍛えて腸を刺激するとともに、便を押し出す力を鍛えることができる。特に生理前はホルモンバランスの影響で腸のぜん動運動が抑制されるため、便秘になりやすい。マッサージなど無理のない運動での対策がおすすめだという。
便秘に有効な成分「乳酸菌」や「マグネシウム」を毎日の食事に取り入れることも、便秘対策になる。乳酸菌は発酵食品などに含まれており、エサになる水溶性食物繊維やオリゴ糖(バナナや玉ねぎなど)を含む食品と一緒に摂るのがよいとのこと。腸内環境は多種多様な菌が共存することが理想であるため、さまざまな種類の食品を摂るとともに、自分に合った乳酸菌を探すこともすすめている。
マグネシウムは体内で吸収されにくく、腸内に水分を集めて便を軟らかくするという働きがある。穀類や豆類、海藻類、魚介類、果物などに含まれているため、毎日の食事でバランスよく摂るようにするとよいという。
「整腸薬」「便秘薬」の選び方
便秘対策の基本は水分摂取・腸内環境を整える・生活習慣の改善だが、それでも改善されない頑固な便秘への対策には、薬の服用も選択のひとつ。便通改善効果がある薬は「整腸薬」「便秘薬」があるが、薬のタイプを知った上で、自分に合った薬を選ぶことが大切となる。
整腸薬は、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を主成分とするものが多い比較的効き目が穏やかな薬。それらの菌によって作り出された乳酸や酢酸が、悪玉菌の増殖を抑制したり乱れた腸内環境を正常に近い状態へ整えて、軟便や便秘などを改善する。
便秘薬は、「刺激性成分配合のもの」「非刺激性成分配合のもの」に分かれている。「刺激性成分配合のもの」は、腸に直接作用し、ぜん動運動を助けるという働きがある。長期にわたり服用すると耐性ができることもあるため、レスキュー薬的に使うのが望ましいという。
「非刺激性成分配合のもの」は、腸ではなく便に作用するため、お腹が痛くなりにくく、クセになりにくいのが特徴。非刺激性成分として代表的な成分「酸化マグネシウム」は、便に水分を集め、水の力で硬い便を適度にやわらかくすることにより、便通をスムーズにする。
ビオフェルミン製薬では、酸化マグネシウムを配合した便秘薬と、ヒト由来の乳酸菌が含まれる整腸剤を販売している。