日本テレビ系ドキュメンタリー番組『NNNドキュメント’21』(毎週日曜24:55~)では、生まれながらに希少難病・高IgD症候群を発症した菴連也(いほり・れんや)さんの20年の闘病記『拝啓 連也様 マスク越しの闘病20年』(福井放送制作)を28日に放送する。
取材を始めた時に小学5年生だった連也さんは、今年、成人式を迎えた。いくつもの困難を乗り越えながら、一歩ずつでも力強く歩む姿を追ってきた。ディレクター自身が10年の取材を続ける中で母親になり、改めて連也さんや菴さん家族の思いに寄り添いながら手紙を書くように彼の歩みをつづった。
高IgD症候群は国内に数人しかいない難病で、治療法は見つかっていない。炎症を抑えるため幼い頃からステロイドを大量に使っていて、その副作用と慢性的な炎症で身長はほとんど伸びず、小学生になっても80センチ前後だったが、その後新しい薬のおかげで病状が良くなり、身長はわずかに伸びた。
連也さんは、痛くて苦しい時にも得意な絵で痛みを紛らわすように思いを表現していった。高校卒業後に就職して社会に出たものの、2年目で新型コロナウイルスの影響でリモートワークになり、退職してしまう。20歳になった今は、趣味の写真を通じて新たな道を歩み始めている。