エミライは、Bluetooth送受信機能を備え、DAC/DDCとしても使えるFiiO Electronicsの「BTA30 Pro」を12月2日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格は15,950円前後を見込む。

  • BTA30 Pro

1台4役のメディアハブ機能で高評価を得たという「BTA30」(2020年発売)から、機能・性能を強化した新機種。

USB Type-C端子や光/同軸デジタル入力を備え、テレビやオーディオプレーヤー、PCなどのサウンドをBTA30 Proを介してBluetooth対応のワイヤレスヘッドホン/イヤホン、ワイヤレススピーカーに送信可能。また、スマートフォンやオーディオプレーヤーの音楽をBTA30 Proでワイヤレス受信し、RCAアナログ出力や光/同軸デジタル出力につないだスピーカーやアンプなどで聞くこともできる。

  • Bluetooth送信時の接続イメージ

  • Bluetooth受信時の接続イメージ

デジタルデコードモードをオンにすることで、BTA30 ProをDAC/DDCとして使える。BTA30からの進化点として、新たにXMOSレシーバーチップを搭載し、対応サンプリングレート/ビットレートを大幅に強化。

USB入力は最高384kHz/32bitまでのPCMとDSD256(11.2MHz)までのDoP出力、同軸デジタル入力は最高384kHz/24bitまでのPCMとDSD128(5.6MHz)までのDoP出力をサポートする(BTA30はUSB入力で最高48kHz/16bit、同軸デジタル入力で最高192kHz/24bitのPCMとDSD64のDoP出力対応)。

また、光デジタル入力も最高192kHz/24bitまでと対応サンプリングレート/ビットレートが引き上げられている(BTA30は最高96kHz/24bitまで)。

  • 背面

  • DAC/DDC利用時の接続イメージ

DACチップはESS Technology製「ES9038Q2M」を搭載(BTA30は旭化成エレクトロニクス製「AK4490EN」)。RCA出力時のTHD+N(全高調波歪み率+雑音)は0.0008%以下、SN比は118dBに向上したという。

Bluetooth+SPDIFデコード機能を持つ、独立した高性能DSPチップ「CT7302」を組み込んでおり、専用のアップサンプリング用DSPを使うことで、デジタルオーディオ信号を192kHzまでアップサンプリングできるとする。オペアンプには「OPA1662」を採用した。

Bluetooth 5.0に準拠。対応コーデックとして、送信時はaptXに加え、低遅延なaptX LLや、ハイレゾ相当の音質に対応するaptX HDとLDACをサポート(LDACは光/同軸デジタル/USB入力時に利用可能)。受信時はAAC/aptX/aptX HD/LDACに対応する。日本オーディオ協会が認定するハイレゾ認証、ハイレゾワイヤレス認証も取得した。

Bluetooth用ICはクアルコム「CSR8675」を引き続き採用し、外付け高ゲインアンテナも装備。最大30mの範囲で高速かつ安定した信号伝送が可能としている。また、本体前面のRGBインジケーターで、利用中のBluetoothコーデックをひと目で識別できるとする。

光入力と光/Bluetooth出力が同時に行える「バイパスモード」を新たに採用し、システムの拡張性を強化。トランスミッターモードおよびDACモード時の光入力で利用でき、DACモードでは、バイパスモードにより光入力から光出力への接続を可能にした。

  • 上面

BTA30と同様にADCボリュームコントロールを装備。アナログポテンショメーターに音楽信号は流れておらず、ボリューム操作の角度変化をAD変換し、その値をデジタルボリュームの制御に使う。これにより、従来のアナログポテンショメータによる音量調節で発生するギャングエラー(左右チャンネルの音量不均等)を排除し、小ステップでの音量調節を正確に行えるとする。

スマホ用の「FiiO Music」アプリや「FiiO Control」アプリに対応しており、BTA30 Proのチャンネルバランスや4種類のオーディオフィルターの切替、Bluetoothフォーマットの優先順位の変更、LEDインジケーターのオン/オフ、音量調節、音量の固定出力設定といったリモート制御が行える。

筐体はアルミ合金製で、本体サイズは120×55×25.8mm、重さは145g。USB -A to CケーブルやRCAケーブル、ラバーフットなどが付属する。

  • 製品内容