「桃太郎ジーンズ」などを展開する国産ジーンズのパイオニア「ジャパンブルー」は、結婚を機にペアで経年変化を楽しめるカップリングジーンズ『ENGAGE DENIM(エンゲージデニム)』を開発。

いい夫婦の日である11月22日より全国の結婚式場をはじめ写真館、旅行会社、ウエディング会社など、全国のブライダル業界に向けて取扱店を広く募集し、同時に受注予約販売を開始する。

  • 「桃太郎ジーンズ」などを展開する国産ジーンズのパイオニア「ジャパンブルー」は、結婚を機にペアで経年変化を楽しめるカップリングジーンズ「ENGAGE DENIM(デンゲージデニム)」を開発

これに伴って11月17日に実施された記者発表会には、ジャパンブルーの眞鍋寿男社長らが登壇。新たなウエディングスタイルとなる新商品のコンセプトや、新レーベル誕生背景ともなったウエディングスタイルの潮流などが紹介された。

ジャパンブルー初のブライダル業界向けレーベル

1992年にジーンズ生地販売会社「コレクト」を創立した後、「藍布屋」など関連会社を立ち上げ、2014年に関連事業会社を合併するかたちで設立したジャパンブルー。岡山県倉敷市に本社を構え、現在、世界28カ所の国と地域でブランドを展開している。

来年で創業30年となる同社だが、今年で「桃太郎ジーンズ」は15周年、「ジャパンブルージーンズ」は10周年を迎える。

  • ジャパンブルー社長 真鍋寿男氏

「今日までメイドインジャパンの日本ブランドとして、胸を張れるデニムを作りたい。創業当時から日本のデニムで世界一になることを掲げ、世界と闘ってきました」と、その歴史を振り返った眞鍋社長。

異業種・異分野とも積極的にコラボレーションし、新たなニーズに対応するかたちでデニム生地の活用方法を次々と開拓してきたと語った。

「デニムには国籍・性別・年齢・階級・季節・宗教の6つの障壁がなく、ジーンズは人類が作った最も民主的で平等な衣料と言われています。また、今日さまざまなところでSDGsが取り沙汰されていますが、創業当時から弊社はデニム生地のリサイクル・リユースに取り組み、最近ではバナナの廃材を利用した『バナナジーンズ』も発表させていただきました」(真鍋社長)

今回、そんな同社が同性婚などの性の多様化やコロナ禍で進むウエディングスタイルの多様化を背景に旗揚げした「AISHITERU by MOMOTARO JEANS」は、世界にひとつのブライダル業界向けアニバーサリーレーベル。さまざまな愛のカタチ、繋がりをテーマにデニムの経年変化を人生の彩りに例え、時を刻むジーンズ『ENGAGE DENIM』を提案する。

「『ENGAGE DENIM』は直営店では扱わずブライダル業界でしか扱わない特別なジーンズ。当社では初の試みとなる新商品が2017年に安藤徳子さんと出会い、今日こうして形になりました」(真鍋社長)

「式当日だけではなく、結婚生活に寄り添う」

『ENGAGE DENIM』発案者で、商品プロデュースにも関わったエスプレシーボ・コム代表取締役・安東徳子氏は企画経緯について説明した。

  • エスプレシーボ・コム代表取締役・安東徳子氏

「ウェディング業界で25年以上、私は仕事をしてきました。これまで数え切れないくらいたくさんのカップルの皆さんとお会いしてきましたが、いつしか結婚式当日だけではなく、そこから始まる結婚生活も支えていける存在になれたらいいなという思いがありました」

およそ4年の歳月を経て商品化へとこぎつけた『ENGAGE DENIM』は、藍染作家RAMPOとしての顔も持つ眞鍋氏が、自らの手で染めた藍をディティールに散りばめ、そのこだわりを落とし込んだプレミアムジーンズ。

  • "愛"と"藍"を掛け合わせたコンセプトで、レーベルのロゴやフロントボタンにハートマークをあしらい、ウエストベルトの内側の縫い糸に赤い糸を使用する

"愛"と"藍"を掛け合わせたコンセプトで、レーベルのロゴやフロントボタンにハートマークをあしらい、ウエストベルトの内側の縫い糸に赤い糸を使用する。また、デニム生地の横糸に本藍染で染めた糸を使い、色合いの異なる藍染めの生地をバックヨークとフロントポケットに配するなど、見えない部分にもモノ作りへの思いを詰め込んだ。

  • 2本のジーンズが対になったデザイン

その最大の特徴は2本のジーンズが対になったデザインだ。「桃太郎ジーンズ」の代名詞であるバックポケットに入る2本の"出陣ライン"を、それぞれの右側と左側に施し、2本で1セットのカップリングを表現。

"出陣ライン"の1本には今回、眞鍋氏がエンゲージデニムの開発にあたってデザインを手がけたRAMPOモノグラム柄が対となり、それぞれのポケットの上下で入れ替えペア感をデザインに加えている。

  • 革パッチはアメ車のナンバープレートをモチーフに記念日や名前、が入れられ、フロントボタンには3種類からメッセージを選べる

革パッチはアメ車(アメリカのメーカーやブランドが販売する車のこと)のナンバープレートをモチーフに記念日や名前、イニシャルが入れられ、フロントボタンには3種類からメッセージを選べるなど、カスタム要素もあるオンリーワンのペアジーンズとしてはける仕様だ。

革パッチ、フロントボタンは桃太郎ジーンズ定番のパーツを選ぶことも可能で、販売はカスタムオーダーによる受注製造で対応する。

  • モデルはジャパンブルー社がサポートするプロソフトテニスプレーヤー・上松俊貴さんと、福岡を拠点にモデルやタレントとして活躍するローラさんが務めた

永遠の1本として提案するデニムシルエットは、体形を問わないユニセックスではけるテーパードシルエットで、はき心地の良いカーブベルトを採用。また、はきこむことで発生する基本修理(刺繍糸の切れ、リベット、ボタン、ファスナーなどのパーツ破損)の10年無料保証書付きとなっている。

全国のブライダル業界に向けて取扱店を募集

発表会ではゲストスピーカーとして、ウエディング情報サイトなどの事業を展開するウエディングパーク社ブランドマネージャー・菊地亜希氏は近年のブライダル業界の消費動向を紹介した。

  • ウエディングパーク ブランドマネージャー・菊地亜希氏

「2020年8月に結婚準備クチコミ情報サイト『Wedding Park』会員向けに実施した調査では2020年3月以降に予定されていた結婚式は中止が9.3%。延期が50.4%となり、2020年は24万組の結婚式に影響が出たと日本ブライダル文化振興協会からも発表されております」

そんなコロナ禍で結婚の記念や結婚式の新たな形として、特に需要が高まっているのがフォトウェディングだという。

「弊社が運営するフォトウェディングサイト『Photorait』が実施したアンケートでは、2020年4月から2021年3月の間に結婚したカップルの72%がフォトウェディングを実施、または実施予定であると回答しました。これは前年同月比で5%ぐらい伸びている数字です。ウエディングの多様化が進み、自分たちらしさを求めるカップルが増加するなか、今回の『ENGAGE DENIM』はお2人らしさを象徴する新しいお衣装として私どもとしても非常に注目しています」

『ENGAGE DENIM』の首都圏販売取り扱い1号店となったグレイスニューズ社の今林浩一社長は、「本プロジェクトのスタートアップに取り組めることを心から嬉しく思います」と語った。

自社フォトスタジオ「ホワイトバランス」を表参道と渋谷の2カ所で運営する同社は、ウエディングなどのポートレートの撮影サービスを提供している。

「結婚式は人生の節目の中でも非常に大きなものになりますが、2人がその後の人生を過ごしていく中で日々の移ろいや彩りをきちんとした形で残していくエンゲージメントフォトと合わせてエンゲージデニムをセットでご案内し、10年、20年と経ったときの変化を写真として残していきたいと思います」

  • 『ENGAGE DENIM』ペアジーンズ1組/2本、白Tシャツ/2枚、宇和島バロックパール付きオリジナルバンダナ1枚の計5点がセットで、メーカー希望小売価格は171,600円

ペアジーンズ1組/2本、白Tシャツ/2枚、宇和島バロックパール付きオリジナルバンダナ1枚の計5点がセットで、メーカー希望小売価格は171,600円。取扱店の申込・問合せは11月22日より公式サイトにて受付する。

安藤氏は「これからご結婚される方だけでなく結婚して5年、10年という節目を迎える方にも『ENGAGE DENIM』を手にしてもらいたい。一緒にはき始めたデニムにお2人の思い出が刻まれていく、そんな新しい文化が生まれてほしいと思います」と語っていた。