都内を中心に展開している回転寿司チェーン「海鮮三崎港」が、このたび「回転寿司みさき」として生まれ変わった。1997年にオープンし、来年で25周年の節目を迎えるこのタイミングでのリブランディング。11月19日のスタートに向けた内覧会に参加してきた。

  • 海鮮三崎港が「回転寿司みさき」に生まれ変わる

海鮮三崎港から回転寿司みさきへ

海鮮三崎港は、2021年4月にFOOD & LIFE COMPANIESの仲間になり、同年9月にはグランドメニューを一新するなど、この一年で大きく前進してきた。職人がいる寿司屋の特長を活かし、豊洲直送の新鮮なネタを職人が店内で捌く商品も提供するなど、新たな取り組みも行っている。

  • 京樽代表取締役社長の石井氏

なぜ今リブランディングを行うのか。内覧会に登壇した京樽代表取締役社長の石井氏は 「今度我々がトライする回転寿司は、その商品をしゃり、食材、海苔どれを取ってみてもすべて刷新したものです。商品、サービス、心構えすべてを刷新するんだという考えから、海鮮三崎港ではなく、新たなブランド『回転寿司みさき』を展開してまいります」と語る。

  • 新しくなったロゴマーク

「回転寿司みさき」では、ロゴマークも新たに作成。三本線が縦に並んだロゴは海鮮三崎港の三を継承するとともに、世界中から調達したこだわりのネタがあること、豊富な経験を持つ職人の技があること、季節フェアを月に1回開催するなどすべての人が楽しめる時間を提供すること、のお客様へ三つの約束の意味を込めているという。

  • 明るく和モダンな店内

店舗は内装・外装とともにリニューアル。木目調ベースの和モダンな店舗で、カジュアルさを残すことで敷居が高くなることなく、家族連れや仕事帰りの人にも訪れやすい店舗にしているそう。温かみのある店内は、その日のおすすめネタが掲示されていて、旬な魚を選べる楽しみもある。

  • 職人の技を目の前で見ることができる

新名物「極旨まぐろ」で希少部位を堪能

リブランディングを機に新名物「極旨まぐろ」が新たに登場。天然インドまぐろの希少部位を職人が捌いて提供する商品で、回転寿司のレベルを超えた極上ネタを味わえる。今回は「はがし大とろ」「中とろ血合いぎし」「すき身(スペアリブ)」をいただいた。実際に寿司を握るのは職人の糸井氏。社内の技能コンクールでチャンピオンになったこともある凄腕の職人で、思わず見とれてしまう技でネタを握っていた。ここからはイチオシネタをレポートしたい。

  • まぐろってこんなにおいしいの? と驚いた「はがし大とろ」

特に希少部位だという「はがし大とろ」は、店内で筋から身をはがす調理を行い、丁寧な手捌きを目の前で見ることができる。「天然インドまぐろ希少部位食べ比べ5貫盛」(1,540円)の中の1貫で、柔らかく甘みがありながらも旨みを感じる逸品。

  • グラデーションが見事な「中とろ血合いぎし」

  • 店内で叩いて提供する「すき身」

「中とろ血合いぎし」は中とろの中でもトップレベルな部位。噛み応えがありつつ旨みが濃く、赤身のような雰囲気も感じられた。「すき身」は包丁で叩いて繊維を壊すことで、身の甘さや瑞々しさを引き出すひと手間を加えている。見た目も美しいすき身は、脂のりがよく舌に広がる瞬間のおいしさは絶品だった。

  • 魚の豆知識に詳しい糸井氏。職人とコミュニケーションをとりながら食事を楽しめるのも魅力的

希少部位として、一匹の魚からどこまで味を引き出せるかを工夫しているという糸井氏。回転寿司とは思えないクオリティーのネタは一度食べてみる価値がありそうだ。

  • 3日間限定大特価「本鮪3貫」(374円)

回転寿司みさきでは、オープン記念に11月19日から21日までの3日間限定でみさき本気のまぐろ祭りを開催。目玉商品として「本鮪3貫」を374円と破格で提供する。本鮪は大とろ、中とろ、赤身の3貫で、赤身は飾り包丁を入れることで旨さを引き出す工夫も。天然インドまぐろとはまた違う、さっぱりしっとりとした本鮪らしいおいしさを味わえる。

ネタが分かるのは当日! 豊洲直送ネタ

その日に来ないと分からない豊洲直送のネタを楽しめるのも回転寿司みさきの特徴。プロが目利きした新鮮で旬なネタを当日に運んでくるそうで、職人も何が来るのか分からないとのこと。この日は「活〆ひらめ」「赤貝」が提供された。

  • 透き通る身の「活〆ひらめ」

  • 活きが良い「赤貝」

豊洲直送という鮮度の良さに、「活〆ひらめ」は透き通るような身が美しく、少し歯ごたえを感じる新鮮さ。ポン酢でさっぱりと身の旨さを堪能した。そして「赤貝」は貝を丸ごと味わってほしいと、ひもの部分を大葉で巻いた1貫も合わせて味わえる。絶妙な力加減で叩くことで貝がきゅっと締まり、コリコリとした食感を引き立たせていた。

  • 具材たっぷりの「とろたく手巻」。後ろのほうは中身が落ちないように海苔で巻かれている

ラストは「とろたく手巻」。海鮮三崎港からこだわってきた有明産の風味豊かな海苔をたっぷりと使って巻いた逸品。パリパリな海苔にシャキシャキのたくあん、柔らかなとろと食感の変化が楽しい。具材が落ちないように手巻の後ろも海苔でカバーする職人のひと手間も。どのネタもおいしさを追求した職人の技が光る。

今後は、郊外型が多い100円寿司チェーンに対し、回転寿司みさきは店舗が都内や駅前という好立地にある条件を活かしブランドに磨きをかけていくという。まずは高円寺店と人形町店を内観・外観ともにリニューアル。その他の店舗も順次リニューアルする予定とのこと。生まれ変わった「回転寿司みさき」のネタを一度味わってみてはいかがだろうか。