早期退職のFIREには「4%ルール」があると聞いたことはないでしょうか。FIREで貯めた資産を4%で運用すれば、資産をなくさずに生活できるという理論です。

しかしせっかく資産を貯めても、何も考えず消費すればすぐなくなってしまいます。今回は4%ルールの内容、資産を切り崩さないためにできる対策について解説します。

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FIREの基本ルールは「4%」と「25年分」がキーワード

アメリカで生まれたFIREの理論は、資産を年収または年間支出の25年分貯めること、貯めた資産を4%の年利で運用するのが基本ルールです。

25年分を貯めてから毎年4%で運用すれば、1年分を消費しても運用でまかなえるので、資産を減らすことなく生活できるという計算です。

単純に説明すると、年間支出が600万円なら25年分は1億5,000万円です。1億5,000万円を年利4%で運用するとリターンは600万円ですから、毎年600万円を使っても1億円5,000万円は減らないということです(税金・手数料などは考慮しない)。

よってFIREの資産を減らさないためには、年間支出を4%の範囲に留める必要があります。そのためにできる対策について見ていきましょう。

FIRE後の家計支出を計算しておく

現在ではなく、FIREをした後の毎月の家計支出を計算しておきましょう。現在は独身でも、家族ができると支出内容はまったく異なります。

夫婦も子どもが生まれたり増えたりすれば支出は増えます。FIREをする20年後・25年後などにどのような生活を送るのか、ライフプランも併せて考えておいてください。

固定費を下げる

年間支出を抑えるのに効果的なのは、まず固定費を下げることで、具体的には下記のとおりです。

・携帯電話を格安プランに切り替える
・電気・ガスの会社を乗り換える
・生命保険を見直して必要最低限のものだけ契約する

たとえば携帯電話は格安SIMや大手キャリア間の競争が激化し、格安プランが次々に出てきています。もっとも安いプランなら、毎月1,000円以下に抑えることも可能です。

生命保険も、子どもが大きくなれば必要な保障額は減ります。子どもの年齢も考えて、FIRE後に保険を見直すことも想定しておきましょう。

活用できていない定期契約を解約する

固定費でもう1つチェックしておきたいのが、サブスク(サブスクリプション)など毎月かかる費用です。活用できていればいいのですが、実際にはあまり使っていないケースもあるでしょう。

クレジットカードの利用明細を一通り見て、以下のようなサービスを続けるか改めて検討してみましょう。

・送料無料サービス(Amazonプライム、楽天プレミアムなど)
・音楽・映画配信(Apple Music・Netflixなど)
・漫画読み放題(コミックシーモア・U-NEXTなど)

このほかにも定額制のウォーターサーバー、デリバリーの配送無料サブスク、食材の定期宅配などがあります。

キャッシュレス決済を活用する

クレジットカードやスマホ決済などのキャッシュレス決済は、ポイントが付いたりキャンペーンが開催されたりとお得に買い物ができます。上手に活用すれば節約につながります。

ただし何も考えていないと使いすぎになってしまうので、利用状況や残高などを定期的に確認しましょう。最近はスマホアプリで簡単にチェックできる会社も増えています。